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2008.06.26

ミヤケマイ展 ーココでないドコかー

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日本橋高島屋6階の美術画廊で昨日からはじまった“ミヤケマイ展ーココでないドコかー”(6/25~7/1)を見た。この個展の情報は現代アーティストの榎俊幸さんのブログ“絵ノローグ”で教えてもらった。

美術雑誌はほとんど買わないのだが、アート・トップの昨年の5月号(芸術新聞社)が“ホントの歌麿”を特集していたので例外的に手に入れた。この記事のなかに“線の画家、町田久美”と“絵描き、ミヤケマイ”が語る歌麿の魅力というのがあり、はじめてミヤケマイという作家を知った。

歌麿つながりだから、その作品に興味を覚え、漠然ではあるがいつか本物を見たいと思っていた。どんな作家?榎さんのご案内記事で正確に名前を確認するまで、どういうわけかミ・マ・ヤ・ケ・イでインプットされていた。ミマヤケイか!カタカナ名だから、NYやロンドン、パリを拠点にしている新進気鋭の女流アーティストなのだろうな?クサマ・ヤヨイ的な流れをくんでいるのかな?勝手にイメージが膨らんでいく。

作品は屏風や掛軸など30点ある。表現方法は伝統的な日本美術のスタイルをとり、モチーフも水墨山水画、やまと絵、琳派からとってきたものが多いが、これを見立絵風に今の時代に目にするものと取り合わせて少女雑誌とかユーモラスな漫画感覚で表現するところがミヤケマイ流。

大半の作品は彩色された下地に紙とか布を貼ったり、重ね合したりして、形をつくっている。浮世絵の立判古(起し絵とも言う)をぎゅっと圧縮した感じで、少し立体感がある。こんな絵ははじめてみた。

上の絵はこのタイプではない“捕月”。3匹の猿は体のどこかが画面からはみ出している。上にいる猿は顔が見えない。普通の画家なら全部ではないにしろ顔の一部を前でも後ろでもちらっと見せるのに、ミヤケマイは手足だけしか描かない。このあたりの視点の取り方がすごくユニーク!

真ん中は思わず“おもしろい!”と唸ってしまった“お出かけ”。右のパスポートを持ったカエルや茶色の葉っぱなどは紙が貼り付けてある。カエルの上には風に揺れる日の丸マークの布があり、左のほうに目をやると旅客機が富士山の上空を飛んでいる。カエルの旅立ちの嬉しい気持ちを前景と遠景の大小対比で表わすところが憎い。

今回、最も魅了されたのが下の“秘密”と“花園”。どちらもハットする絵。“花園”のほうは横になった女性の綺麗な足が見えるだけで、すねのところにハチがとまっている。顔が見える“秘密”のほうがいいが、横向きの体はマジックでみる女性の空中浮揚のイメージ。でも、首がみえないので不思議な感覚が画面全体に漂っている。

初日だったから会場にはミヤケマイさん本人がおられたので、図録にサインをしてもらい、少し話をした。全然イメージとちがうとても明るくてチャーミングな方だった。プロフィールの説明文を読むと、昨年5月にオープンした銀座エルメスのウィンドウギャラリーを担当したとあった。今、注目のアーティストなのである。

歌麿好きが縁でミヤケマイさんの作品に導いてくれたミューズに感謝したい。ミヤケマイさんは町田久美さんと仲がいいらしく、西村画廊というところで7/1から個展がはじまることを教えてもらった。町田久美の作品を見たくてしょうがないから、これは嬉しい情報。収穫の多い展覧会だった。

なお、この個展はこのあと次の会場を巡回する。
★高島屋京都店:7/9~7/15
★高島屋横浜店:8/13~8/19

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