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2008.05.29

出光美術館の柿右衛門と鍋島展

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出光美術館で開催されるやきもの展は毎回質の高い優品がでてくるので見逃さないようにしている。昨年の“志野と織部”、“乾山”に続いて現在行なわれている“柿右衛門と鍋島”(4/5~6/1)も期待を裏切らない一級のやきものが沢山展示されている。

今回はほかの美術館から借りてきたものもあるが、出品作約160点の大半は出光の所蔵品。そのうち、目玉である柿右衛門様式は32点、鍋島が30点。柿右衛門の壺や角瓶、皿をこのようにまとまって鑑賞するのは久しぶり。過去、ここであったやきもの展で何回かみているものもあるから、大興奮というほどではないが、やわらかい乳白色の素地に瀟洒に描かれた鳥や花の文様をみていると次第にいい気分になってくる。

好みの形はのっぺり丸い壺より角ばった六角瓶や角瓶のほう。だから、よくみる大きな壺“色絵花鳥文八角共蓋壺”(重文)より上の“色絵松竹梅文六角瓶”の前にいる時間のほうが長い。簡素に描かれた松に比べ存在感のある鶴が二羽、対角線上に配されている。柿右衛門で魅せられるのは何といっても余白を生かした構図。白い素地の占める部分が多いため、松の枝ぶり、ペアの鶴の姿がすっと目の中に入ってくる。隣にある一対の“色絵花鳥文角瓶”も心に響く。

興味深く見たのがマイセン窯で焼かれた“色絵花鳥文六角共蓋壺”。ここに描かれている花鳥文様は松岡美術館にあるもの(拙ブログ05/9/30)を写している。皿に“これぞ、柿右衛門の美!”と唸らせるのがあった。“色絵松竹梅鳳凰文菊花皿”と日本橋三越であった“美の壺展”にでていた“色絵松竹梅鳥文輪花皿”(07/12/1)、そして“色絵梅粟鶉文皿”。

真ん中は二度目の対面となった“色絵狛犬”。とても迫力のある大きな狛犬の置物が二つあり、こちらは明るく装飾性に富み、青、緑、黄色、茶色の丸点は胴体だけでなく頭のてっぺんまで描かれている。ほかにも鶏、鸚鵡があったが、笑わせるのが鸚鵡。どうみても鷹か鷲にしか見えない。3点あった“柿右衛門人形”では、遊女が脇息にもたれている“色絵座姿美人像”に魅了された。立ち姿の人形は何度もみたことがあるが、こういう座った女はじめてなので新鮮だった。

鍋島は06年にあったMOAの大展覧会を体験しているから、さらっと見た。ここでも手抜きがない。ちゃんとMOA蔵の名品“色絵桃文大皿”(06/2/28)、“染付鷺文三足大皿”(佐賀県立九州陶磁文化館、06/12/7)が展示されている。下はぐっと惹かれた“色絵野菜文皿”。器面いっぱいに描かれている茄子、瓜、豆、エンドウ、唐辛子はぐるぐる回転運動をしているよう。一度見たら忘れられない構図である。ここのやきもの展はまたまた二重丸!

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