« その五 ゴヤ  アングル  ルノワール | トップページ | 茨城県近代美術館の175/3000展 »

2008.05.25

親鸞聖人750回大遠忌記念 本願寺展

189
188
187
一ヶ月前、今日まで広島県立美術館で開催されていた“本願寺展”(4/18~5/25)を見た。この展覧会は2012年(平成24年)が親鸞聖人の750回忌にあたるのを機に記念事業の一環として企画されたもので、広島のあと、次の3箇所を巡回する。
★徳島市立徳島城博物館:10/4~11/16
★名古屋市博物館:09/4/18~5/31
★石川県立歴史博物館:9/19~11/3

展示品は親鸞聖人や本願寺の歴代門主の肖像、“親鸞聖人絵伝”などの絵巻物、浄土真宗の教えを記した“教行信証”、日記・書状、そして本願寺に伝来する“熊野懐紙”、“三十六人家集”(いずれも国宝)などのお宝が150点あまり。

お目当ての一番は華麗な料紙が心を虜にする“三十六家集”。5年前、東博であった“西本願寺展”をみているから、展示品の多くがそのときとダブることが予想されたが、この装飾料紙の限りを尽くした冊子本が展示されるとなると何をさておいても出かけざるを得ない。

上は“親鸞聖人影像(安城御影 副本、国宝)”。親鸞(1173~1263)83歳の肖像である。ただし本物ではなく、第八世蓮如のときに作られた模写本。親鸞が実際、こんな顔をしていたかは誰もわからないが、80%は似ているのではなかろうか。浄土真宗では宗祖の御影を尊ぶ伝統があり、ほかにも3点あった。

今回、とても興味深くみたのが“織田信長起請文”。これは11年も続いた石山合戦に終止符をうつため、天正8年(1580)、信長が本願寺へ提出した血判の起請文。信長の優勢が明白となり、本願寺は孤立する状況に追い込まれたので、顕如は信長の出した条件を受け入れ、和睦に応じた。歴史好きなので、こういうものをみると目が輝いてくる。

目玉の“三十六家集”は会期を5期にわけ3点づつ、全部で15点展示された。1期に出ていたのは真ん中の“能宣集上”、“友則集”、“信明集”。どれも美しいひらがなで和歌がさらさらと書かれているのは同じだが、料紙に施された文様や細工はバラエティに富んでいる。

三つのなかでは“能宣集上”が最も美麗。多彩な紙が重ね継ぎされてできる雲のような色面に花や鳥が描かれている。白く見えるところは銀箔で、見る角度によって花弁や輪が浮かび上がってくる。わずか3点とはいえ、西本願寺展のときと違うものが見れたから、大感激。

下は最後のコーナーに飾られていた絵画で足がとまった“雪中柳鷺図”(元時代、14世紀、重文)。前もこの絵の白鷺にぐっと惹きつけられた。9羽いる。これほど動きのあるフォルムで白鷺を写実的に描いた中国画はほかにない。

全体と通して初見の作品は少なかったが、これははじめから承知の上。まだ本願寺の所蔵品を見られてない方にとっては大きな満足の得られる展覧会であることは間違いない。

|

« その五 ゴヤ  アングル  ルノワール | トップページ | 茨城県近代美術館の175/3000展 »

コメント

コメントを書く



(ウェブ上には掲載しません)


コメントは記事投稿者が公開するまで表示されません。



トラックバック


この記事へのトラックバック一覧です: 親鸞聖人750回大遠忌記念 本願寺展:

« その五 ゴヤ  アングル  ルノワール | トップページ | 茨城県近代美術館の175/3000展 »