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2008.05.06

MIHO MUSEUMの与謝蕪村展

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名神高速の栗東ICと名阪国道の壬生野ICをむすぶ線のちょうど中間位のところにあるMIHO MUSEUN(新名神高速の信楽ICからは10分くらい)を訪問した。高名な日本美術史家、辻氏が館長をつとめるこの美術館の所蔵品が展覧会によく出品されるので、いつか行ってみようと思っていたが、待ち望んでいた与謝蕪村の大回顧展(3/15~
6/8)がここで開催されるという情報がひょんなことから入ってきた。となるともう出かけるしかない。

この展覧会は3月の中旬に開幕したのだが、お目当ては長年待っている代表作“夜色楼台図”(やしょくろうだいず、個人蔵)だから、これが展示される期間(4/29~5/6)にあわせてクルマを走らせた。作品は会期を6期に分けて147点が展示される。4期
(4/29~5/11)は56点。国宝の“十宜帖”(拙ブログ05/6/19)をまた見たかったが1期(3/15~3/30)だけの展示だった。辻館長が企画される蕪村展だけあって、代表作はほとんど集まっている。もう完璧という感じ。流石、辻館長である。

展覧会開催のきっかけになったのは館長が蕪村の未知の傑作、銀地の“山水図屏風”(会期中展示)と遭遇したからだという。確かにわれわれがすぐ思い浮かべる蕪村のイメージとはちがう絵である。新しい蕪村作品の登場に辻館長はいたく衝撃をうけこれが回顧展の開催につながったというわけである。これは見てのお楽しみ!

上の絵は京博蔵の“奥の細道図巻”(重文)。“奥の細道図”は10種類描かれ、大部分が巻物。これは現存する4点のひとつ。上が“旅立ち”で下は“那須野行”の場面。これまで逸翁美術館の図巻と山形美術館が所蔵する屏風形式のものを見たことがある。

真ん中は“夜色楼台図”。これは“横物三部作”といわれているもののひとつで蕪村、晩年の作品。町に降る雪を描いた絵で心に最も響くのは東山魁夷の“年暮る”(05/12/11)とこの絵だったが、やっと見ることができた。墨のたらしこみの技法が使われた夜空が山々や家の屋根に積もった雪の白をより一層輝かせている。夜の雪の情感がしみじみと伝わってくる期待通りの傑作だった。

愛知県美にある“富嶽列松図”(06/4/8)と一緒にみれたら最高だったが、これともうひとつの“峨嵋霧頂図巻”は5期以降の展示となっている。こういう揃い物は京博方式で全部見せてもらいたいのだが、“峨嵋霧頂図巻“の鑑賞はこれでだいぶ遠のいた。また、“夜色楼台図”同様、ずっと追っかけている北村美術館蔵の“鳶・鴉図”も会期が合わなかった。すごく残念だが、幸いなことに“鳶図”と構図がよく似ている下の“寒樹老鳶図”があったので思いの丈は半分叶えられた感じ。

狙いの作品のほかでは、京博にある“野馬図屏風”で味わった感動が再現された“寒林野原馬図”(重文、文化庁)と大きな画面に鳴子と稲積と五羽の鴉しか描かれてない“晩秋飛鴉図屏風”に足がとまった。蕪村の絵がほぼ終了したので、次のターゲットは池大雅。京博が来年あたり大回顧展をやってくれたらご機嫌なのだが。

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