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2008.02.17

サントリー美術館のロートレック展

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サントリー美術館で開催中の“ロートレック展”(1/26~3/9)のチラシに上の“赤毛の女”や“女道化師シャ=ユ=カオ”が載っていたので、オルセーではロートレック(1864~1901)にあまり期待していなかった。なにせこの2点は館の図録に掲載されている有名な絵なのである。

で、リストには真ん中の“ジュスティーヌ・ディウール”と下の“寝台”などを入れていた。ところが、“ジュスティーヌ・ディウール”までも日本へ出張中。もし“寝台”がなかったら発狂するところだった。ロートレックを目当てにオルセーに足を運んだ人はたぶん消化不良の気分になるだろう。サントリー美術館の企画展のせいである。

オルセー、ルーヴル、ポンピドーなどパリにある美術館は本当に日本へいい作品を貸し出してくれる。しかも沢山!美術館が作成する図録に載せている自慢の作品がパリへ出かけずに鑑賞できるのだからこれほど嬉しいことはない。芸術の交流でいうと日仏の関係はとてもいい。日本人観光客はフランスに沢山来てくれるし、印象派が好きだから、こういう形でお返しをしてくれているのかもしれない。

サントリーのロートレック展には予想を上回る質の高い作品が集まっている。Bunkamuraの“ルノワール+ルノワール展”もすごいから、今東京では二つの美術館が印象派絵画でコラボの真っ最中といったところ。海外の美術館はオルセーの所蔵品だけではない。アルビにあるトゥールーズ=ロートレック美術館の“イヴェット・ギルベール”(ポスターの原案)やサンパウロ美からやってきた“サロンにて、ソファ”などもなかなかいい。国内では大原美の“マルトX夫人の肖像ーボルドー”はどこに出しても恥ずかしくないロートレックの一級品。

全部で250点ある作品のうち“アンバサドゥール、アリスティド=ブリュアン”、“ディヴァン・ジャポネ”、“ムーラン・ルージュ、ラ・グーリュ”などの代表的なポスターはサントリーミュージアム天保山が沢山所蔵している。こんなにもっていたのという感じ。過去、ロートレックの回顧展は2回くらいみたから、浮世絵の影響を受け、娼婦や役者をモデルに使って漫画風に描いた作品やポスターはだいぶ目が慣れている。

こうした作品も魅力に溢れているが、ロートレックの絵で最も心に響くのが日本で再会することになった上の“赤毛の女”。背中にインパクトがあり、顔は見えないのにすごく惹きつけられる。ドガの“アブサント”に描かれた女のように、どこか淋しげで孤独にじっと耐えてる感じ。オルセーで見る予定だった愛嬌のある大きな目をした“ジュスティーヌ・ディウール”にも魅了される。日本でみられたから言うことなし。大満足の回顧展だった。

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