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2008.02.15

その二 シャガール  マグリット  レジェ

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ポンピドー・センターはオブジェとか現代アートは4階、キュビスム、フォービスム、シュルレアリスム、抽象絵画、ダダ、アンフォルメルなどは5階に展示されている。4階は知らない作家が多いからさーっと眺めるだけで、鑑賞の中心は5階にある作品。画集に載るような画家の代表作が続々と現れるのは当然のことながらフランス人画家が多い。

その筆頭がマティス。ポンピドーとエルミタージュにある元シチューキンコレクションをみたらマティスはだいたいみたといっても過言でない。今回は“ルーマニアのブラウス”や“王の悲しみ”はなかったが、花柄模様の壁紙に囲まれた裸婦を描いた“文様のある背景の前の装飾的人物”がでていた。

ロシアのヴィテブスク出身のシャガール(1887~1985)も代表作の多くがここにある。日本に何回かやってきたので馴染み深い上の“ロシアとロバとその他のものに”とシャガールがベラの肩の上の乗っている“ワイン・グラスをもった二人の肖像”と再会した。

“ロシアとロバ”は何度みても不思議な絵。ぎっとするのがミルクバケツを持っている女の体から離れて宙に浮かんでいる頭。屋根の上にいる赤い雌牛だって馬鹿デカイし、目つきも鋭い。また、背景の空も暗いから、いろんなイメージが混じり合う夢の世界とはいっても、“ファンタジックで楽しい!”なんて気にはなれず、見てて緊張する。

ロンドンのテート・モダンでみたマグリット(1898~1967)はいまひとつグッとこなかったが、ここにあった2点はとても惹きつけられた。東京都現代美にも展示された“二重の秘密”(真ん中の画像)と“メキシコ、クアウテモシン通りにて”。前回“二重の秘密”をみたとき、その奇想天外な構成に仰天してちょっと引いた。今はマグリットの絵に目が慣れ、だいぶ冷静に見れるようになったが、当時はシュルレアリストという人種はエイリアンのように思えた。

顔のまわりが紙の切れ端みたいに切りとられている左側の男性はまだみれたが、その剥がされた顔の内側の小さな鈴がいくつも埋め込まれた右側はあまり凝視できなかった。小さい頃学校の保健室にあった人体模型を見るような感じがして、ザワザワした気分になった。

今回も血管のイメージは消えないままなのだが、“マグリットはこれで何をメッセージしたいのかな?”という絵解きのほうに関心が向いている。“人間はいつも何か考えているように見えるが、実のところ脈絡のない意識が交錯しているだけで、内側は空っぽなのでは”と言ってるのだろうか?

レジェ(1881~1955)の下の“読書”や大作“三体の人物像による構成”に登場する人物像も一度みたら忘れることはない。人物像が記号的に刷り込まれているのはモディリアーニのあの“うりざね顔”とこのレジェの黒の輪郭線で彫刻的に描かれた人物。量感があり、いつも正面を向いている。

機械のような人物像なのだが、どういうわけか親しみがもてる。これは丸い形がやわらかい印象を与えているからだろう。黄、赤、青が基調に使われ画面全体が明るく、気持ちがハイになるレジェの代表作“余暇”とまた対面したかったが、今回は展示されてなかった。でも、同じ画風の2点を見たので大満足。

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