« その五 カラヴァッジョ  レンブラント  ホントホルスト | トップページ | その七 スーラ  ゴッホ  ルソー »

2008.02.07

その六 ターナー  コンスタブル

202
201
200
ロンドンの名所観光(半日)をパスして、終日美術館巡りをしたから、久しぶりのロンドンも街の賑わいを肌で感じたり店先に並ぶ商品などをじっくりみる時間がほとんどなかった。だから、お話できるのはおみやげのことくらい。

自由行動のあとの集合場所がピカデリーサーカスの近くにあるロンドン三越だったので、ここで深緑色のラベルがトレードマークのフォートナム&メイソンの紅茶(250g)を買った。昨年もトランジットで降りたヒースロー空港の免税店でもおなじものをいくつか買い込んだ。値段は£6ちょっとくらい。コーヒー党の隣の方とはちがって、コーヒーは一日2回が限度だから、紅茶は結構飲んでいる。若い頃1ヶ月ロンドンに滞在したことがあり、毎日大きなカップで熱いミルクティーを飲んだ経験が紅茶との縁をさらに深めることになった。

今回残念だったのが“スコッチ・ハウス”でカシミヤのセーターが買えなかったこと。昔、ロンドンへ出張したときはピカデリーサーカス近くのリージェント通りにあったこの店によく立ち寄ったのだが、現在は無くなっていた。古いガイドブックには今あるユニクロあたりに載っているのに、最新の本にはでてないから閉店したのだろう。本店はどこにあるのだろうか?これは次回の要チェックポイント。

ナショナル・ギャラリー(上の画像)はイギリス絵画を当然のことながら沢山展示している。でも、イギリスの画家の作品で見たい度が高いのはロセッティらラファエロ前派、ブレイク、それにターナー、コンスタブルときわめて限られている。だから、ホガース、レイノルズ、ゲインズバラ、スタッブズはどんどん通りこしてお目当てのターナーの“雨、蒸気、速度ーグレート・ウエスタン鉄道”(真ん中の画像)とコンスタブルの下の“干草車”を目指した。

二人の絵はテート・ブリテンにどっと展示してあるが、この2点はともに代表作として有名な絵。ところが、17年前、愛すべきモネとゴッホの風景画の前ではターナー、コンスタブルは影が薄く、今のレイノルズ、ゲインズバラのようにこの絵の前で足がとまることがなかった。

ターナー(1775~1851)の“雨、蒸気、速度”のもうろうとした画風は中国南宋の画家、牧谿(もっけい)の絵(拙ブログ06/11/2)やザオ・ウーキーの抽象絵画(05/1/9)を連想する。画面の真ん中に高架橋をこちらに向かってくる機関車らしきものがみえ、左には橋がうっすらと描かれている。橋と高架橋の間には船や人物がいるが形があってないような感じ。

雨が描かれた絵というと日本ではすぐ広重や北斎の浮世絵を思いつくが、西洋絵画ではこの絵しかでてこない。ターナーの風景画は影響を受けたフランスのクロード・ロランの静かな世界とちがって、雨、嵐、吹雪といった自然の力や崇高さを感じさせる情景をダイナミックに描いたものが多い。絵のタイトルのイメージがそのまま伝わってくる印象深い絵である。

これに対してコンスタブル(1776~1837)の“干草車”は目にみえたものを忠実に描いたという感じ。コンスタブルの絵は5年前、森美術館の開館記念展でみた“水門を通るボート”で開眼した。だから、この出世作である“干草車”との対面を楽しみにしていた。干草運搬用の荷車が川を渡る場面が描かれている。白の絵の具が見事にとらえた小川の流れや空に広がる雲に見入ってしまう。これぞイングランドの田園風景。絵肌の豊かなすばらしい風景画である。200%感動した。

|

« その五 カラヴァッジョ  レンブラント  ホントホルスト | トップページ | その七 スーラ  ゴッホ  ルソー »

コメント

楽しみにしていたいづつや様の‘ロンドンのルネサンス’が、終わってしまいました。なんか、励まされました。
今回は、もうまさに‘イギリスのお話’ですね。私は‘紅茶’党です。ミルクテイーは、最高デスネ。カシミヤ残念でした。

投稿: 花 | 2008.02.09 15:48

to 花さん
ルネサンスはまたルーヴルで登場します。

コーヒー党は一日何杯飲んでも平気らしい
ですが、私はコーヒーは好きですが、2回が
限度です。それ以上飲むと胃がおかしくなる
ので、週2回くらいは紅茶にしてます。
ミルクティはおいしいですね。

投稿: いづつや | 2008.02.10 10:28

コメントを書く



(ウェブ上には掲載しません)


コメントは記事投稿者が公開するまで表示されません。



トラックバック


この記事へのトラックバック一覧です: その六 ターナー  コンスタブル:

« その五 カラヴァッジョ  レンブラント  ホントホルスト | トップページ | その七 スーラ  ゴッホ  ルソー »