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2008.01.07

三越の日本画「今」院展

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院展や日展を見に出かける習慣はないのだが、上の福王寺法林の絵がみたくて年末、日本橋三越に足を運んだ。今、ここで“日本画「今」院展”(12/27~1/20)と題して、昨年4月パリ三越で展示された日本美術院同人32人の作品がそっくりそのまま出品されている。

院展に限らず現在活躍中の日本画家のなかで作品を継続的に見たいと思っているのは本当に少なく、今のところ平山郁夫、片岡球子,福王寺法林、石本正、上村淳之、千住博の6人しかいない。平山郁夫の世代に続く院展の画家には関心がなく、ずっと若返って町田久美と山口晃のほうへ目がいっている。

で、この展覧会も15分くらいで出てきた。上は福王寺法林が再興第76回院展
(1991)に出品した“白光のヒマラヤ”(茨城県近美)。見慣れた金色に彩られたヒマラヤ(拙ブログ06/10/13)とは違い、ここでは金色は背景に使われ、連峰は白一色。現地はこんな感じだろうなと、この雄大な横長の絵を天空から眺めているように息を呑んでみた。この隣りに、平山郁夫の風景画ではぞっこん惚れている“月華厳島”(07/9/11)がある。何度みてもこの厳島神社は心に響く。

下は片岡球子の“面構”シリーズの一枚、“国貞改め三代豊国”(61回院展、1976、神奈川県近美)。緑の唐草紋の赤い敷物を斜めに置く画面構成で、浮世絵師国貞とモデルを務める花魁との間に緊張した空間をつくるところが秀逸。江戸の気分が漂うこの絵にパリの人々も魅了されたにちがいない。

片岡球子が“面構”のなかで描いた浮世絵師をざっとあげてみると。“葛飾北斎”、“東洲斎写楽”、“喜多川歌麿と鳥居清長”、“鳥文斎栄之”、“安藤広重”、“初代豊国”、“歌川国芳”、“鈴木春信と平賀源内”、“勝川春章”と主だったところは大体描いている。

ヴァージョンが多いのが北斎と国貞。球子はこの二人がとくに好きだったのかもしれない。北斎は代表作の富士山を背景にしたものや龍をうしろに描いたもの(05/6/12)がある。久しぶりに見た浮世絵師の絵を腹の底から楽しんだ。

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コメント

こんばんは。

私も同じく15分くらいで
会場をあとにしました。

でも一番最初にあった
片岡球子には目が釘ずけ。

まとめて観たいものです。

投稿: Tak | 2008.01.09 23:11

to Takさん
片岡球子の“赤富士”と“面構”はいいですね。
この国貞は浮世絵師シリーズのなかでも人気
の一枚です。

山口晃も日本画シリーズをこの面構のように
ライフワークにしたら、もっと人気がでるの
ではないかと思ってます。“渡海文殊”のよ
うな見ごたえのある大作をどんどん制作して
ほしいです。

投稿: いづつや | 2008.01.10 10:45

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日本橋三越新館7階ギャラリーで開催中の 「パリ・三越エトワール帰国記念 日本画『今』院展」に行って来ました。 パリ凱旋門のすぐ目の前に建つ「MITSUKOSHI-ETOILE」   ここで昨年の4月25日〜6月23日に開催された展覧会「LAcirc;me actuelle du Japon Etonnants peintres Inten」の凱旋展。 いづつやさんをして、「15分くらいで出てきた。」と言わしめるだけあって、観る時間のほんとかからない展覧会。お買いも... [続きを読む]

受信: 2008.01.09 23:10

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