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2008.01.19

橋本雅邦の最高傑作“龍虎図”はいつ見れるのか?

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川越市立美術館で見た“橋本雅邦展”(拙ブログ1/13、1/12~3/9)の興奮がさめやらず、頻繁に図録をながめている。出品作69点(後期展示も含めて)のなかには“週間アーティストジャパン”に掲載された国内にある作品22点の8点が含まれており、レベルの高い回顧展であることは間違いない。

入館してしばらくは手探り状態で初期の作品を見ていたが、段々代表作が集結していることがわかってきたので、先の部屋に対面を待ち焦がれている絵がひょっとすると出展されているかもと胸が少しザワザワした。その絵は静嘉堂文庫が所蔵する“龍虎図”(上が右隻、下が左隻)。橋本雅邦の最高傑作といわれるこの絵の存在を知ったのはだいぶ前だが、なかなか現れてくれない。淡い期待をもったが、今回もやはりダメだった。

この絵は“白雲紅樹”(東芸大美)と共に重文に指定されている。川合玉堂はこれを見て雅邦に入門しようと決心したそうだ。実は三の丸尚蔵にあるこれより小ぶりの“龍虎図”も長年追っかけているのだが、こちらのほうは2年前、東京美術倶楽部で行われた“大いなる遺産 美の伝統展”にきわめてよく似た別ヴァージョンが展示されたから、実質見たことにしている。

ここ2年、見たい熱の高い絵が次々と現れてくれた。2年前の前田青邨の“唐獅子”(06/9/28)と狩野芳崖の“仁王捉鬼図”(06/11/19)、昨年の円山応挙の“保津川図屏風”(07/8/10)と狩野永徳の“唐獅子屏風(07/11/9)”。で、残ったのが静嘉堂の“龍虎図”。なんとしてもこれを見たい!

これまでの鑑賞経験からすると、回顧展を2回みたらその画家の代表作は大体目の中にはいる。だが、橋本雅邦に関しては次は随分先のことだろうから、これは無いに等しい。とすると、静嘉堂文庫が企画してくれる“所蔵近代日本画展”をひたすら待つしかない。余談だが、ここは河鍋暁斎のいい絵をもっているが(平凡社別冊太陽の“狩野派決定版”に図版あり)、これは京博の“河鍋暁斎展”(4/7~5/11)に出品されるのではないかと密かに期待している。

西洋絵画の場合、世界中の美術館を訪問する時間とお金があれば、有名な傑作をみることができる。もちろん、時間とお金を手に入れるのは簡単なことではないが。日本画は西洋絵画と違って、美術館にいつも飾ってないから、名画との出会いは長期戦。で、ミューズには絵のほかに担当外ではあろうが、“長生きもさせてね”と祈っている。

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