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2007.12.09

太田記念美術館の肉筆広重展

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半年ぶりに太田記念美術館を訪問した。現在、ここで“肉筆広重展”の後期(12/1~
16)が行われている。先月末、近くの美術館に来たので寄ったら、ドアが閉まっていた。なんと、前期(11/1~25)終了後の休み期間だった。予定の美術館を順調にまわっているというのに、、大失敗!2年前にあった広重の肉筆画展(拙ブログ05/5/8)を見ているから、軽い気持ちで展示期間を確認せず、アバウトに動いたのがよくなかった。

仕切りなおしの鑑賞は事前に図録で前回展示されなかった天童広重の作品を確認しておいたから、30分くらいで済んだ。会期中出ている“日光三滝”はちょっと感慨深い。日光の滝は“華厳ノ滝”のことだと思い、ブログのなかで“裏見ノ滝”と“霧降ノ滝”は実在しないのかもしれないと無知ぶりをさらけ出したら、ご親切にも“この滝はありますよ!”というコメントをいただいたのである。まだ、この滝を見る機会がないが、いつか見てみたい。

上の肉筆画は再会の“京嵐山大堰川・東都隅田堤”。広重の描く美人画に対する思い入れはない。だから、絵の前で足がとまることはないのだが、これは例外。とくに右の“東都隅田堤”がお気に入り。惹きつけられるのがその構図。真ん中の二人の女が歩いているV字のような道は広重の風景画によくでてくる。

画面を立体的にみせ、奥行きを感じさせる工夫がもうひとつある。それは坂道。頭巾を被っている女はやっと坂道を上がったところ。女の重心がまだ半分後ろに残っており、最後の石段を登りきったいう感じが着物の裾から見える右足からうかがえる。広重は人物の動感表現が本当に上手い!

下は12月にはうってつけの版画、“忠臣蔵 十一段目 夜打押夜”。地下の展示室に校合摺と一緒に飾ってある。雪の中、これから吉良邸への討ち入りがはじまる場面。追っかけていた絵が突然、目の前に現れたので、釘付けになってみた。ここには名品、“東海道五十三次 庄野 白雨”、“名所江戸百景 亀戸梅屋敷”などがあるから、広重モード全開。

これで広重はしばらくお休みできる。あとは没後150年にあたる広重の大回顧展を東博が開催してくれるのを妄想するばかり。果たして?

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