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2007.12.11

東郷青児 昭和のアトリエ展

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新宿の損保ジャパン美術館で開かれている“東郷青児 昭和のアトリエ展”(12/1~
12/26)も昨日の岸田劉生同様、図録狙い。ここで年数回ある企画展は全部とはいかないが、1,2回は行っているから、3年間のスパンでみると最後に展示してある東郷青児の美人画の数もだいぶ増えてきた。こうなると図録が欲しくなる。

が、見終わっての感想は購入した図録は宝物にはならないなというのが率直なところ。惹きつけられたのはあったがこれらは2年前のミニ回顧展(05/12/20)や平常展示ですでに鑑賞済みであり、初見の作品の大半はフォルム的に心を揺すぶらない絵だった。結局、東郷青児の作品はこれまで見ていたのが一番いい絵だったということを確認する展覧会となった。

東郷青児の初期の作品だと、“黒い手袋”(1933)がいい。これを描いたのは東郷青児が36歳のとき。今回、モノグラフを読んで、お気に入りの2点、上の“バイオレット”
(1952)が55歳、そして下の代表作、“望郷”(1959)が62歳の作ということがわかった。いわゆる東郷式美人が画家の50代以降の作品だったとは。もっと若い頃の感性によって生み出されたものと思っていた。

この2作のように、背景には何もないか描いても最小限にして女性を一人だけ描いた作品がもっともいい。女性の体やバックのモチーフをデフォルメして構成したものはごちゃごちゃした感じで、ハットしたり美しさを感じるフォルムではない。

1970年以降に描かれた晩年の作品、“アクロポリス”(1970)、“タッシリ”
(1974)、“ラムセスの寵妃”(1976)、“リオ・デ・ジャネイロ”(1977)は、ピカソの後年の作品に似てイメージばかりが膨らみすぎて、対象一つ々の形が奇妙で構成に統一感を欠く。

で、ビッグネーム洋画家、東郷青児の絵でMy好きな女性画に登録するのは“四重奏”(1955)、“バイオレット”、“望郷”の3点だけにした。もっとあると期待していたのだが。これで岡本太郎に次いで東郷青児も終了。

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コメント

僕も行きましたが、この展覧会はだめですね、チラシの一つつくっていない。
それでもって吉祥寺の駅には次の展覧会小杉小次郎ですか、のポスターが貼ってあるのですから間を持たせるための所蔵品展示ですね。
ところで図録を作らない日本民芸館が今回の「インドの布」はチラシもきちんと作っているし、巡回もするんですね。巡回する展覧会はたいてい図録が作られます、明日行ってみるつもりです。

投稿: oki | 2007.12.12 00:16

to okiさん
東郷青児の人物や対象をデフォルメした
後年の作品はグッときませんでした。
結局、魅せられたのは“望郷”など3点
のみです

この絵の絵葉書だけをファイルに残し、
コンパクトな図録はお蔵入りです。
意外な結末となりました。

投稿: いづつや | 2007.12.12 23:46

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