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2007.12.04

やっと届いた大竹伸朗展(東京都現代美術館)の図録!

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2,3日前、家に大きな郵便物が届いた。1年前に予約した東京都現代美術館で開催された“大竹伸朗 全景展”(拙ブログ06/12/13)の図録(上の画像)である。
厚さ8cm、重量6㎏というこれまでみたこともないお化け図録(索引までいれると1150頁)。値段は送料・手数料込みで7300円。

この図録は仕上がりが度々延期されたので、怒りを通りこして呆れ果てていた。一体何に時間がかかっているの?という感じ。はじめて手がけるわけでもないだろうに何がボトルネックなのかさっぱりわからなかった。だから、10月の初旬、完成の目安を案内する4度目の葉書が送られてきたときも、文言は全く信用できず、どうせ来年にずれ込むのだろうと思っていた。

図録は展覧会が昨年の10/14にはじまった時点で出来上がっているのが普通。それが出来てないのは展覧会を主催する美術館の運営能力が低いから。美術館としてはこれは恥ずべきことなのである。首を傾げたくなるのが現代美術館の日程管理能力。作家と担当の学芸員が普通に仕事を進めていれば、ちゃっとできていたはず。それが1年も遅れたというのは予約した人を全く馬鹿にした無責任な所業といわざるを得ない。

会場に展示された全作品(2000点)を載せたこのお化け図録をみたら、誰だって通常の図録の何倍もの工数がかかることはわかる。大竹伸朗が“全景”そのままの図録をつくりたいという気持ちもわかるし、こちらもそれを手にしたい。だから、はじめから予約を受け付ける際、“1年かかります”と素直に言っとけばよかったのである。こちらは大竹伸朗に腹の底から魅せられ、長く待たされても図録が欲しいのだから。

制作上の事情は予約した人には関係ない。期日をコミットメント(約束)したら、それを果たすのが大人社会のルール。一番怒りを覚えるのはこの展覧会を主催した現代美術館の対応。制作が遅れることに対するお詫びをはじめから一切行わず、全部制作会社の責任にしている。

6月に制作会社の代表の名前で送られてきた“お詫び”の書面には“この件に関しまして、大竹伸朗氏、東京都現代美術館に一切の責任がないことも申し添えさせていただきます”とあった。察するに、クレームの電話やメールが美術館に何件も寄せられたので、制作会社に“書面に責任はお前のところにあるということを明言しろ!”と指示したのであろう。呆れて開いた口がふさがらなかった。

“山口晃展”(8月)の図録が一ヶ月以上遅れたとき、これを開催した練馬区立美から館長名でお詫びの手紙がきたのとは対照的である。東京都現代美術館のやっていることはアルバイトに責任をなすりつけて平気な顔をしている船場吉兆の経営者と同じ。これで東京都現代美術館にたいするイメージが一気に低下した。もとからこんな体質で、訪問する頻度が少ないから気づかなかっただけなのだろう。

一度サントリー美術館の運営のところで書いたが(8/4)、美術館関係者とか美術評論家は保守的で尊大な態度をとる人が多いことは常識!もちろん全部の方がそうであると言っているのではないが。美がわかる自分は“花より団子”の俗人とは違うという意識がいつもどこかにある。如才ない人は心ではそう思っててもそれをうまく隠し、心穏やかな美術専門家として振舞うのが上手。でもどこかでボロがでる。

例えば、NHKの新日曜美術館にゲスト解説者として出演した○○さん(□□美術館で長年学芸員をつとめ、近々新しくできる△△美術館の館長に就任)は司会者の質問に応えるとき、“うん、それはですね、、”、“うん、、、、”と“うん、”を連発する。この政治家のようなしゃべり方には参った。この人が普段から威張っているのはすぐわかる。

美術の力とかが盛んに言われるようになり、アートエンターテイメントに興じる人たちが増えているのだから、ブランド美術館であっても普通の人の作品に対する期待値やニーズに誠実に対応しないと高い確率で客から見放される。国立西洋美に続いて、東京都現代美術館も客離れが起きるのではないか。

下の絵は作品の前で息を呑んでみた大作“既景/6402兆3737億572万8000分の1”(1999-2000、部分)。大竹伸朗がこんなアンリ・ルソー風の絵を描いていたとは!とてつもない才能をもった作家である。

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コメント

やっと届きましたか。
しかしそんなお化け図録、車で来ている人以外は手に持って持ち帰れないですから郵送は仕方ないとしても一年はどう考えてもー。
目黒区立美術館のように会場風景写真を入れるため発行が遅れるといった事情があるケースもありますが、それならそれでホームページで前もって予告しておいてほしい。
図録の購入も美術館へ行く楽しみのひとつですからねー。
現代美術館は僕も今何やっているのか知りませんよ/苦笑。

投稿: oki | 2007.12.05 00:15

to okiさん
図書館に飾れるような立派な図録がやっと
届きました。いいものが手に入ったので、
じっくり大竹伸朗の作品を楽しめます。

でも、東京都現代美術館の船場吉兆のような
対応は許せませんね。館長や学芸員の心根の
悪さはどうしようもありません。近づかない
ほうがいいですね。

投稿: いづつや | 2007.12.05 10:31

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