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2007.11.30

大徳川展の源氏物語絵巻

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10/10から開催されている“大徳川展”(東博、12/2まで)が大盛況である。一度みているので(拙ブログ10/16)、後期はお目当てのものをさらってみて出てくるつもりだったが、入りのところでストップをかけられてしまった。開幕直後だというのに入館30分待ちだという。長いこと東博に通っているが、入場制限されたのははじめて。

これほど混んでいるとは思ってもみなかった。この調子だとお昼ごろは1時間は軽くこえる待ち時間になりそう。大盛況の理由はいまひとつわからないが、再度の対面を楽しみにしていた刀や“初音の調度”がしっかりみれるかあやしくなってきた。

中に入ると当初の作戦通り、まず酒井抱一の“双鶴・七草図”をめざした。ある程度予想していたことではあったが、鶴も七草もそれほど響かない。まあ、アベレージといったところ。琳派狂いとしては保険のつもりだから、これはこれでいい。

次は“初音の調度”。このあたりになると皆見疲れているから、展示品の前では“綺麗ね、豪華だね!”と感嘆の声があちこちで上がる割りには列は停滞しない。で、狙い通り、鶯や梅、池に浮かぶ龍頭の舟、和歌の文字などの意匠が精緻に施された蒔絵調度をしっかり目に焼き付けた。これほど多くの“初音の調度”を見る機会はこの先当分はないだろう。一生の思い出になる。

名古屋の徳川美術館からやってきたお宝のもう一つの目玉が“源氏物語絵巻”。所蔵する15場面のうち3つ(柏木一、橋姫、東屋一)が会期中3回に分けて展示され、今は上の“東屋一”が出ている。これを見るのは3度目。2年前、徳川美で下の復元模写と一緒にじっくりみたので作品との親和性がとても高い(05/11/14)。また、昨年、五島美でも巡回展(06/2/19)をみたから、絵巻全体が体のなかにしみこんでいる。

原画で印象深いのは右にいる待女が着ている装束の橙色、襖障子に描かれた木々の細かな描写、そして左の上のほうで絵草紙を見入っている浮舟や待女たちの長い黒髪。下の復元模写をみるとこの絵巻のすばらしさが実感される。原画だと真ん中の几帳の意匠は肉眼では全く見えないのに、実際には草や小さな鳥が描かれていた。そして、目を奪われるのが絢爛たる色彩で緻密に描かれた装束。

この絵のなかで不思議に思うことがふたつある。浮舟と右にいる待女の顔と二人の向きがまったく同じなのと待女に髪を梳かせる異母姉妹の中君の頭が異常に小さいこと。

最近、テンションをあげてみている刀は鑑賞にかなり時間がかかったが、なんとか国宝の刀に表れた美しい刃文をみることができた。予定の時間を大幅にオーバーしたものの、今回も大きな満足が得られた。

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