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2007.10.18

東博特集陳列 中国書画精華

21_2東博が2ヶ月に1回発行する“東博ニュース”の8/9月号にでていた中国の書が気になって仕方がないので、久しぶりに東洋館へ行ってみた。

目指すは2階の中国書画コーナー。ここで今、特集陳列“中国書画精華”(9/4~10/28)が行われている。

書のほうは会期中展示されているが、絵は前期(9/30で終了)と後期(10/2~10/28)で作品が入れ替わる。ここへ来るときは絵を先に見て、気が向けば隣の書をみるのがいつもの鑑賞パターンだが、今回はまず“ニュース”で気になった書から見た。

19点のうち4点が国宝。国宝といわれても、書はまだ見慣れていないので普通の書と国宝のちがいがよくつかめてない。今、書に対しては、隷書、草書、行書、楷書をなるべく沢山みて書の雰囲気に慣れるという考えで向き合っているから、見ていてもあまり疲れない。文章を読まないため脳の消費エネルギーが少ないのがかえっていいのかもしれない。

知識としてインプットしているのは、中国の長い歴史の中に現れた当代一流の能書の名前とその書風の特徴らしきものだけ。で、墨の濃淡、書体の美しさ、字の大きさ、あるいは字自体のフォルムとしての面白さなどに注目してみている。右は北宋後期に活躍した米芾(べいふつ)が最晩年に書いた“行書虹県詩巻”。

書いてある七言絶句は全く読めないが(当然意味もわからない)、字が大きく一行に2文字、ないしは3文字しかないので目で追っかけやすい。えらく横に長い書巻で、よくみると10枚の紙を継ぎ足している。書を見て印象に残るのは字が濃い墨で書かれ、大きく、そして個性的だったとき。この書巻はこれが全部あてはまる。大きい字だと字画をトレースできるのがいい。

解説によると、これは米芾が風光明媚な虹県を船で通過するときに作った詩を揮毫したもの。誰がみても書風はのびやかで個性的に思えるが、これは北宋後期になると、伝統的な書法に縛られず、個人の精神性を重視する風潮がでてきたから。

後期に飾られている絵画(14点)の大半は鑑賞済みなので、あまり足をとめてみなかったが、名画ぞろい。お気に入りは李迪の“紅白芙蓉図”(国宝、拙ブログ05/10/12)、梁楷の“李白吟行図”(重文)、李氏の“瀟湘臥遊図巻”(国宝)。このコーナーは人があまりいないから、いつも自分の部屋で名画を鑑賞しているような気分になる。

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