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2007.09.26

日本橋高島屋の藤田喬平展

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先週日曜の新日曜美術館にたまたまTVのチャンネルがあったとき、丁度アートシーンをやっており、日本橋高島屋で行われているガラス作家、藤田喬平の回顧展(9/19~10/1)のことを紹介していた。これはミューズの優しいお計らいと感謝し、早速でかけた。

藤田喬平がつくる琳派風の“飾筥”(かざりばこ)をみたのはまだ数点しかない。絵でも陶芸などの工芸品でも、それまでは存在を知っている程度だったものが、なんらかのきっかけで一気に作品との距離が縮まり心を奪われることがある。藤田喬平の飾筥は3年前横浜美術館で見て以来、いつかもっとたくさん見れる機会がくるのを夢見ていた。

昨年、宮城県の松島を観光したとき、藤田喬平ガラス美術館があったのに、自由時間を短かったため訪問が叶わず、藤田喬平との縁はまだ先のような気がしていた。最近、日本橋高島屋の展覧会スケジュールは定点観測しておらず、NO情報だったにもかかわらず、偶然この回顧展を知ることになったのは、ひょっとすると奈良博でみた平家納経や扇面法華経冊子などの装飾経が飾筥を呼び込んでくれたのかもしれない。

今回展示されているのは1964年から亡くなった2004年までに制作された120点。斬新なフォルムのオブジェやあの琳派様式の飾筥を目の前にすると、このガラス作家の才能が世界的に認められたことがよくわかる。藤田喬平の代名詞となった飾筥は全部で50点ある。日本にある名品を全部集めてきたのではなかろうか。もともと琳派狂いだから、光悦や宗達を思い出させる金銀箔を使った装飾美に頭がくらくらする。

上は“紅白梅”(京近美)。色々なヴァリエーションで藤田は琳派や平安王朝の雅な世界を表現する。地の黒に金銀箔の“夜桜”、緑地に金の“かぐや姫”、深い青の地に金銀箔を散りばめた“湖上の花”。いずれも息を呑むほど美しい。

ヴェニスのムラーノ島でつくられた作品にも魅了される。藤田喬平は天性のカラリスト。藤田の体にはイタリア人の血が混じっているのではないかとびっくりするのが下の“ヴェニス花瓶”。こんな熱情をかりたてるような色の組み合わせを生み出せるのだから、これは天分の才能としかいいようがない。ほかにも花瓶の形と色彩、模様がぴったり合ったのがいくつもある。見てのお楽しみ!当分、図録を眺めることになりそう。満足度
200%の回顧展だった。

なお、この展覧会は東京の後、次の会場を巡回する。
大阪高島屋:10/10~10/22
ジェイアール名古屋タカシマヤ:08/2/16~2/25
石川県能登島ガラス美術館:3/8~5/11

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コメント

こんばんは。
本日名古屋に巡回中の本展見て来ました。
本当に素晴らしかったです。
タイトル通りのイメージが見事に作品として
表現されていました。
圧巻、驚嘆です。

投稿: meme | 2008.02.24 20:51

to memeさん
この展覧会の図録をときどきみて、うっとり
してます。琳派風の作品だけでなく、ヴェニス
で制作したのを見ると藤田喬平は世界でトップ
クラスのガラス作家ですね。すばらしいです。

投稿: いづつや | 2008.02.25 11:30

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