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2007.09.28

松岡美術館の近代日本画展

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現在、松岡美術館で開催中の“近代日本画展・前期”(9/8~10/28)は東近美か山種美で日本画を見ているような気がするくらい充実している。展示されてる作品は数こそ20点と少ないが、質的にはトップクラスのものがずらっとある。3年前からここへ通っているが、感激度では今回が一番かもしれない。

手元の図録に載っている作品で是非見てみたいと思っていたのが期待値以上にすばらしかった。上の横山操作“暁富士”と下の杉山寧の“黄金の顔”。横山操が描く富士山は昨年、“清雪富士”(拙ブログ06/12/25)といういい絵を見たが、この美術館にも北澤美が所蔵しているのと全く同じタイプの赤富士があった。富士の前に“暁”、“赤”、
“朱”をつけた題名にしているが、使われている色はどの絵も赤と黒、金色の三色。金色は雲、上の絵のように枯れ木、稲妻と色々ヴァリエーションがある。

この絵をじっとみているとなんだか寂しい気持ちになるのだが、同時に魂が揺すぶられ目の前の富士に吸い込まれそうにもなる。これは朱色に染った富士山の山肌が金散らし、凹凸ありで質感のよくでたマチエールになっているからだろう。この赤富士と対面したのが2点にすぎないが、横山はこれを2000点以上描いたらしい。赤富士を欲しがる人が多いので描きまくって、そして沢山稼いだといわれている。

“黄金の顔”は杉山寧のエジプトシリーズの一枚で、あの有名なツタンカーメンの黄金のマスクである。“日展100年展”(国立新美)に展示されていたスフィンクスを描いた“穹(きゅう)”(東近美蔵)では背景が深い青で彩られているのに対し、この絵ではすこし明るい青にし、滑らかな黄金のマスクを浮かび上がらせている。話しが横にそれるが、ビッグネームの画家のなかでこの杉山寧の絵だけはまだ、まとまった形でみる機会がない。で、大回顧展が開かれるのを今か々と待っている。

あと3点、いい絵がある。2年前にとりあげた山口蓬春の代表作“山湖”(05/1/26)、福田平八郎の堂々とした“鯉”、猫の親子を描いた堂本印象の“母子”。はじめてみる“母子”が収穫。白い毛一本々の描写が実に上手いのと眠っていたり母猫のオッパイを夢中で吸っている子猫に心が和む。

川合玉堂の“炭焚く夕山”が登場する後期(10/30~12/24)をみると、ここのコレクションもおおよそ済みになる。もう少しだ。

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