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2007.08.29

日光東照宮

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日光東照宮を20数年ぶりに訪問した。で、前回通った道はすっかり忘れている。東北道の宇都宮インターで降りたのは覚えているが、そこから日光までのルートがあやふや。“あの頃、日光・宇都宮道路はあった?”なんて話しているうちに日光インターが近づいてきた。高速道路を走っているので、宇都宮からはすぐという感じ。

そこから先もまだ、道路沿いの景色のイメージが戻ってこない。やっと、日光東照宮に着いたのを実感したのは赤い神橋が見えてきたあたりから。市営の駐車場から階段を上がり、広い表参道に立つと、この道を進んだことをかすかに思い出した。

見学の順番は“日光山輪王寺”、“日光東照宮”、“日光二荒山神社”、最後に“家光廟大猷院”。お目当ては前回、存在すら知らなかった国宝の大猷院(たいゆういん)。輪王寺の宝物館には探幽の3幅の掛け軸があったが、アベレージの作。ここではサプライズはなかった。

で、日本のバロック建築、東照宮へ急いだ。“見ざる・言わざる・聞かざる”の“三猿”の彫刻がある“神厩舎”には白い馬がいた。白い馬は午前中だけここに居るらしい。前回会えなかったのはお昼すぎに到着したからだ。これはラッキー。

いい気分になり、導線を右に曲がると“陽明門”(国宝、上の写真)が目に飛びこんできた。絢爛豪華さに昔ほどびっくりしないが、今は金色ではなくあの胡粉の白に強く惹きつけられる。最高の技で仕上げられた獅子や獏、龍などの彫物を一つ々みていると徐々に気分が高揚してきた。横の回廊に目をやると、美しい緑や赤で彩色された花鳥の彫刻が陽明門をいっそう引き立てている。

唐門のむこうの拝殿、石の間、本殿では案内の人が一通り、社殿の形式、“権現造”や内部に描かれた絵画のことを説明してくれる。真ん中の絵は拝殿の左の間にある狩野探幽作、“白澤(はくたく)”。前回見たはずだが、記憶が全く消えているから、はじめて見るようなもの。平和な世に出現するという白澤は昨年みた狩野一信の“五百羅漢図”(拙ブログ06/3/2)で関心の高かった聖獣だから、とても興味深かった。右の間には青竹と麒麟が描かれていたので見逃してはならじと、大勢の人が出口のほうへむかう中を掻き分けて、逆サイドにある絵の前に立った。“このおっさん、えらく熱心やな!”と思われたにちがいない。

有名な“鳴龍”はこの拝殿の中にあると思っていたら、これは勘違いで“それは陽明門を降りた右側の本地堂ですよ”と言われた。前は自分たちで天井に描かれた龍(下の写真)の頭のあたりで手をパチッとたたいた覚えがある。で、また拍手するのを楽しみにしていたら、かわりに説明する男性がいい音のでる拍子木を数回たたいてくれた。耳をすますと龍の頭のあたりから金鈴のような音が聞こえてきた。何度聞いてもいい音!

最後に見た大猷院の規模は東照宮より一まわり小さいが、豪華さは東照宮と変わりなく、期待以上の満足が得られた。ここの拝殿にも探幽が描いた唐獅子や狛犬があったので、再接近してみた。4つまわったので少しくたびれたが、心地よい疲れだった。

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コメント

日光東照宮は、エキゾチックで魅力ありますね。
バロック!そして‘金と胡粉’のロココ!!~
お写真拝見して、思い出して、ゾクゾクしてます。

大○院というのは、初めて知りました。(読めません!)

当時の‘外国’がいっぱいありますね。
象さんを、見た事がない 探幽 が、‘想像象’等を、描くなど、
今では、その事を想像して、なんか胸がいっぱいになります。

‘花’は、毎日 作業してます。
とても、いづつや様の目に耐える‘モノ’では、ないです。

投稿: 花 | 2007.08.30 21:39

to 花さん
日光東照宮の雰囲気は西洋の宮殿と同じですね。
徳川家でもブルボン王朝でも権力の大きさをみせ
つけるために、贅をつくした絢爛豪華な建築物を
つくる必要がありましたが、これにはバロックや
ロココの様式がぴったりですね。

彫刻や絵のモティーフとなった象や、龍、獏、
白澤などをみるのも楽しいです。また、三猿と
か眠り猫などもあります。大猷院(たいゆういん)
は今回はじめてみたのですが、東照宮の拝殿、
本殿と同じつくりでした。こちらも見ごたえが
あります。

投稿: いづつや | 2007.08.31 15:21

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