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2007.08.11

京友禅の華麗な色と文様!

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今年は展覧会で小袖や能装束などを見る機会が多い。サントリー美術館における2回の開館記念展、“日本を祝う”と“水と生きる”(拙ブログ6/27)で30点、6月の東近美工芸館での“友禅と型染展”(6/8)で13点、そして五浦美術館の“京の優雅ー小袖と屏風展”で20点。これに東博平常展で展示されてるものを加えると年間では100点をこえる数になりそう。

能を見たり芝居をみることがないから、着物で一番大事な着姿の美しさは実感できないが、色の華やかさとか文様の特徴、染めや刺繍の技などについてはかなり目が慣れてきた。千總(ちそう)には130点近くの小袖コレクションがあるそうで、今回の展覧会ではこのなかの20点(前期:7/28~8/19)をみることができた。後期(8/21~9/2)には、また別の20点が展示される。江戸時代前中後期に制作された京友禅の優品に接する機会はめったにないから、絵画的な文様や多彩で鮮やかな色を食入るように見た。

上は会場入って最初に飾ってある“紅縮緬地流水に花筏文様打掛”(江戸時代後期)。サントリー美術館の“水と生きる展”で何度もみた流水文が紅縮緬地いっぱいに絵のように自在に描かれている。花筏文は川面に散り群れとなって流れていく花びらを筏に見立てたもの。アクセントとなっている紫の花びらと緑の葉が強く印象に残る。

小袖のほかでも友禅の美に感じ入るのがいくつもある。普段は見れない着物の裾文様見本(昭和5年から15年の制作)には友禅染、刺繍の高い技術が集約されている。絵柄として惹きつけられるのが黒の縮緬地に金色流水文、鯉、牡丹が見事に映えるものとか、熨斗や合貝を配したもの。

また、風俗画の名品“舞踊図”(重文、京都市蔵)を参考にしてつくられた“風俗美人図”を夢中になってみた。4人の立ち姿の美人(原画は6人)が身に纏っている衣装の柄を友禅染で丁寧に染め上げているのがすごい。この友禅作品と出会ったのは大きな収穫。

もう一つ嬉しいサプライズがあった。それは出口近くに展示してある神坂雪佳(かみさかせっか)のすばらしい“元禄舞図屏風”。下は右隻の一部。踊りに興じる老若男女によってできる踊りの輪の描き方にハットする。流石、トリミングの名手!こういう構図があったのかと声を失い眺めていた。興味のある方は会場で六曲一双の屏風を楽しんでいただきたい。

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コメント

こんにちは
二年前、6月から祇園祭の終わりごろまで京都でこの展覧会が開催されてました。
地元の歴史を紐解く一面もあり、楽しい展覧会でした。
巡回することで、関東の方々にも京友禅のすばらしさがひらかれてゆくのが、嬉しいです。

投稿: 遊行七恵 | 2007.08.12 12:55

to 遊行七恵さん
この展覧会は2年前にはじまっていたのですね。
五浦美に保津川図がやってくるので飛び上がる
ほど嬉しかったのですが、この情報に接していた
ら、もっと早めにこの名画と対面できたかもし
れません。05年は京都へは結構行ってました
から。

京都文化博物館は十何年まえ、一度訪れた記憶が
あるのですが、昨今は全然NOマークでした。

投稿: いづつや | 2007.08.12 16:33

友禅は、とても綺麗ですね。

‘花’は、好み を 我田に引水しますと、
関取の豪華な 化粧廻し に見えます。
栃東様は、沢山持ってたようですが、
なかでも、ユーミン(松任谷由実)寄贈のは、
カッコよかったです。

龍村も、コレクション持ってるようですね。

投稿: 花 | 2007.08.13 23:24

to 花さん
力士の化粧回しは能衣装同様、豪華ですね。
幕内力士の土俵入りを桟敷席で3回くらい見た
ことがありますが、夫々特徴のある立派な
化粧回しに釘付けでした。

栃東がユーミンと親交があることをTVでしゃ
べっているのを見たことがあります。

投稿: いづつや | 2007.08.14 15:16

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受信: 2007.08.12 12:51

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