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2007.08.05

広重が描いた日本の風景展

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美術館を訪問した際は必ず、そこに飾られている他館で行っている特別展のポスターやチラシを見ることにしているが、こういう習慣が貴重な展覧会情報をもたらしてくれることがある。神奈川県立歴史博物館で現在開催中の“広重が描いた日本の風景展”
(7/28~9/17)を知ったのは三井記念美術館で旅展を見たときだから、つい3週間前。

来年は歌川広重が亡くなって150年の節目の年。で、これにあわせてこの特別展が企画された。でもなんで歴史博物館が広重展なの?理由はここには広重コレクターだった横浜在住の故丹波氏のコレクションがあるから。そういえば、三井記念館の“旅展”に出品されている広重の“東海道五十三次細見図会”はここの所蔵だった。こうしたユーモラスな道中絵も所蔵しているのであれば、広重のコレクションとしては相当幅の広いものだろう。

で、期待で胸をふくらませて初日に出かけた。歴史博物館はJR桜木町駅から歩いて
10分くらいのところにある。ここははじめてだったので、ちょっと行き過ぎてしまった。館につくまでに来年が没後150年なら、東博が北斎に続き“大広重展”をやるかもしれないな?!と勝手に妄想した。これが実現したら嬉しいのだが。

“広重が描いた日本の風景”は前期(7/28~8/19)、後期(8/23~9/17)で作品がすべて入れ替わる。前期は105点、後期は114点、全部で219点。コレクターの真骨頂は揃物といわれるシリーズものを集めていること。前期は丹波コレクションに一部他の美術館から借りたものを加えた“東海道五十三次”(保永堂版、全点)、“近江八景”、“金沢八景”(ともに全点丹波コレクション)、“東都名所”(全部で21点あるうち15点)。

上は初見の“金沢八景”の一枚。思わず写真を撮りたくなる見晴らしのいい風景である。青い海には帆船が何隻も見え、海岸線に沿った道の両側には松の木が並んでいる。広重は路上の人物をペアリングするのが得意。“東海道五十三次”でも近景や中景で旅人がすれ違う場面が何点かあるが、ここでは丁度いい所で二人を対面させている。広重はこういう光景で見る者をぐっと惹きつけるのである。

下は身を乗り出してみた“東海道之内江之嶋路 七里ヶ濱 江島遠望”。葉山にある神奈川県近美へ行った帰り、由比ヶ浜を左に見ながら車を走らせているとこの絵と似た風景が左前方に見える。江ノ島は見えないがとがった岩山はいつも見ている。この絵は岩をこえたところから江ノ島を描いたものであろう。

後期には追っかけていた“六十余州名所図会”が出てくる。まだ数点しかお目にかかってないこのシリーズが全点みれるのである。今からワクワクする。

<07年後半展覧会プレビュー>
次の浮世絵展覧会を追加した。
8/3~8/26     隅田川で夕涼み展  UKIYO-e TOKYO(ららぽーと豊洲)          
10/2~11/25   ミネアポリス美浮世絵コレクション展  松涛美術館

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コメント

10/27-12/16、埼玉県立近代美術館開館25周年記念「田園讃歌」なんていかがでしょ。
「絵が買えない美術館」と「週刊新潮」におちょくられたこの美術館、久しぶりに海外からの出品も交えて展覧会を開くようですね。
入館料1100円はちょっとお高いか。

投稿: oki | 2007.08.08 00:04

to okiさん
“田園讃歌”ですか。詳細がはっきりしないと
なんともいえませんね。コローの田園風景で
したら、モネ、シスレー、北斎や広重の風景画
のほうがいいですね。

コンスタブルとかロランのいい絵を海外から
持ってきてくれると心が動きますが。

投稿: いづつや | 2007.08.08 22:56

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最近特別展が絶好調(と私が思っている)の神奈川県立歴史博物館。 またまた行ってき [続きを読む]

受信: 2007.08.26 01:56

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