« 濱田庄司の民芸陶器 | トップページ | 美の壺 五重塔と音楽 »

2007.07.06

戸栗美術館の中国・朝鮮陶磁展

916Bunkamuraの近くにあるやきもの専門館、戸栗美術館の開館20周年記念展の第2弾、“中国・朝鮮磁陶”(7/1~9/24)を楽しんだ。

ここで中国、朝鮮のやきものをまとめて展示するのは13年ぶりとのこと。

昨年、泉屋博古館分館で行われた“中国陶磁展”(拙ブログ06/12/4)を鑑賞された方はここでも同じような満足が得られるかもしれない。

日本の美術館で中国・朝鮮陶磁の名品をもっているのは東博、大阪市立東洋陶磁美術館、出光美術館、静嘉堂文庫、そして戸栗美術館。ちなみに“世界やきもの史”(美術出版社、99年5月)にも戸栗美のものが数点掲載されている。

今回、唐時代の三彩の馬から、清の粉彩、高麗の青磁象嵌から李朝の粉青沙器鉄絵まで、全部で97点あるので、これはやきものの流れをつかむいい機会である。やきものの世界は種類がいろいろあり、奥が深いから、本などはあまり読まずに、とにかく実物に数多く接し、釉薬の発色具合とか形、絵付け、全体の表情を楽しむことにしている。

沢山ある青花で見較べるのは青の輝き。ここにずらっと名品がある。“青花葡萄文盤”(景徳鎮、明初)、“青花琴棋書画図壺”(景徳鎮、明初)、“青花花鳥文八角合子”(景徳鎮、明・嘉靖)。数が少ない“釉裏紅菊唐草文瓶”(景徳鎮、元末~明初)にも魅了される。

今回のお気に入りは右の北宋時代にやかれた“澱青釉瓶”(釣窯)。これは白濁した青磁で、砧青磁にみられる雨上がりの空の青色とはまたちがう美しさがある。そして、首のところが少しくびれた形がすばらしい。暫くうっとりとして眺めていた。多彩な色が目を楽しませてくれるのが“五彩魚藻文壺”。黄色い魚、青、緑、赤、黄色の藻が印象深い。この絵柄のものはいくつも見たが、これは色の鮮やかさではAクラス。小品ながら、まるでか宝物をみるような気分にさせられる“豆彩葡萄栗鼠文瓢形瓶”も優品。

朝鮮の陶磁では、いつもその形の良さに心が和むのが紛青沙器鉄絵の俵壺。“草葉文”と“魚文”の2つがでている。そして、ここにも胴の丸みが左右どちらかに歪んだ白磁の大きな壺があった。見たいと願っているものと連続して遭遇できるのはミューズがどこかで見てくれているからだろうか。感謝々である。

ご参考に中国のやきもの展の情報をいくつか。現在、静嘉堂文庫で“中国・青磁のきらめき展”(6/16~7/29)を開催中。これから開かれるのでは、“景徳鎮千年展”(松涛美術館、7/31~9/17)と“青と白のやきもの展”(畠山記念館、8/14~9/7)がある。

|

« 濱田庄司の民芸陶器 | トップページ | 美の壺 五重塔と音楽 »

コメント

コメントを書く



(ウェブ上には掲載しません)


コメントは記事投稿者が公開するまで表示されません。



トラックバック


この記事へのトラックバック一覧です: 戸栗美術館の中国・朝鮮陶磁展:

» 中国・青磁のきらめき ―水色から青、緑色の世界― [徒然なるまままに]
中国・青磁のきらめき ―水色から青、緑色の世界― 2007年6月16日から7月29日 静嘉堂文庫美術館 静嘉堂文庫美術館。一寸交通が不便だが、慣れてくるといい散歩道である。二子玉川の駅を降りて、玉川高島屋の脇を通り、砧線の廃線跡の遊歩道を歩く、暫く歩いて左にまがり住宅街を抜けて、旧玉川まで歩けば、もう静嘉堂文庫の入り口だ。静嘉堂文庫の敷地内の青く繁った樹木では鶯が啼いていた。二十分弱だ。 さて今回の展示は中国青磁。なかなか見ごたえのある展覧会でした。 越州窯(北宋)は2点。 耀州窯 耀州窯... [続きを読む]

受信: 2007.07.14 17:11

» 開館20周年記念 戸栗美術館名品展? [徒然なるまままに]
開館20周年記念戸栗美術館名品展? −中国・朝鮮陶磁− 2007年7月1日から9月24日 戸栗美術館 開館20周年記念の第二弾。 (名品展?の記録はこちら) 中国陶磁。鑑賞陶器。彩陶、灰陶から並ぶ。 6 緑釉 楼閣 後漢 1から3世紀;明器。高さがある 8 三彩 貼花文 弁口水注 唐 8世紀;ブルーが金属器の雰囲気を醸し出す。(2000年図録3) 10 三彩 馬 唐 8世紀;高さが67センチと大きく、そして精悍な馬(2000年図録1) 宋の時代は、圧巻。 12 青磁 牡丹文 碗 耀州窯 北宋 1... [続きを読む]

受信: 2007.07.14 17:13

« 濱田庄司の民芸陶器 | トップページ | 美の壺 五重塔と音楽 »