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2007.05.21

ロシア皇帝の至宝展

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これまで見た王冠や首飾りなどの宝飾品で、ため息がでるほど煌いていたのはイスタンブールのトプカプ宮殿、サンクトペテルブルクのエルミタージュ美術館、モスクワの武器庫(クレムリン博物館)にあるコレクション。そのクレムリンのなかにある武器庫の宝物が現在、大江戸東京博物館で公開されている(6/17まで)。

“日本初公開の至宝”というキャッチコピーが効いているのか、大勢の人が来場していた。前回の江戸城展同様、年配の方が多い。8年前みたロシア皇帝のお宝はあまりにすごいので今でも目に焼きついている。そのなかでとりわけ目を楽しませてくれたものが今回出品された230点の中に含まれている。それはとびっきりのお宝“インペリアル・イースター・エッグ”。上の画像は現地で撮った写真の一枚であるが、日本にやってきたのは左の“モスクワ・クレムリンエッグ”。

50個あるイースター・エッグのうちロシアにあるのは10個。全部がクレムリンの武器庫にあり、サイズでいえばこの“モスクワ・クレムリンエッグ”が一番大きい。これはロマノフ王朝最後の皇帝、ニコライ2世が1906年のイースター(復活祭)のとき、妻アレクサンドラに贈ったもの。ニコライ2世の父、アレキサンドル3世が1885年からはじめた妻や母親への贈り物“イースター・エッグ”を製作したのは最高の宝飾職人、ファベルジュ。

毎年つくられるエッグのなかに、ファベルジュは動く白鳥など思いがけない仕掛けを施し、皇帝夫妻をサプライズさせたが、“クレムリンエッグ”では大聖堂を表す卵の窓に光をあてると聖堂内部を描いた絵が浮かび上がるようになっている。また、下の台の中にはオルゴールがあり、ぜんまいを巻くと復活祭を祝う歌が流れてくる。このイースター・エッグが日本で見られるのだから、これだけでこの展覧会は二重丸。

宝石類でキラキラ度NO.1は下の“パナギア・聖母の眠り”。これは17世紀後半につくられたロシアの最高聖職者の胸章で、真ん中の緑の大きなカメオ(12世紀、ビザンチン)の金の枠に飾られたエメラルド、サファイア、ルビー、トルマリンがまばゆいばかりに輝いている。また、武器庫の図録に載っている“皇帝ピュートル1世の胸間十字架”の豪華なエメラルドにも釘付けになる。

造形的にハットさせられるのは“女性の胸像の形をした水差し”とか“大盃・メロン”。そして、皇帝の威光を見せつけるのが肘掛に双頭の鷲が彫られた“皇帝パーヴェル1世の玉座”と金の錦地の縁取りにオコジョの毛皮が使われた“戴冠式用マント”。マントの長さは4.6mもある。一体、何匹のオコジョが殺されたのだろうか。

今回展示してあるのは垂涎もののコレクションのほんの一部だが、“クレムリンエッグ”や“胸間十字架”がみられるだけでもすごいこと。大満足のお宝展だった。

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'07.06.02 「ロシア皇帝の至宝展」@江戸東京博物館 ずっと気になっていた「ロシア皇帝の至宝展」へ行く。土曜日は7時半までやっているので6時頃入る感じで行ってみた。混んでいなくて見やすい。イヤフォンガイドを借りてじっくり見ようと思っていると、後ろから5~6人...... [続きを読む]

受信: 2007.06.06 01:16

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