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2007.05.25

ローランサン展 ~麗しき乙女たちの世界~

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JR鎌倉駅の西口から歩いて10分くらいのところに鎌倉大谷記念美術館(日・月曜日は休館)がある。現在、ここで開館10周年を記念した“ローランサン展~麗しき乙女たちの世界~”(6/17まで)が行われている。

近代の女性画で最も好きなのはマネとルノワール。そして、この二人と較べると興奮度はすこし下がるが、ドンゲン、ローランサン、キスリングが描く女性の絵も気に入っている。今回の記念展はローランサンの絵ばかりと思っていたが、ドンゲン、キスリングのいい絵も見れたのですこぶる機嫌がいい。

広島にいたときは、ひろしま美術館に魅せられるローランサンの絵が3、4点あったから、キャッチコピーの“麗しき乙女たち”とよく会っていた。が、最近はローランサンとの縁がうすく、2年前の“アール・デコ展”(東京都美)にでてた蓼科にある記念館蔵の2点、“読書する女”、“女と犬と猫”、ホテルニューオータニ美の“遊ぶ子供たち”(拙ブログ05/1/9)、ブリジストン美の平常展に展示してあった“二人の少女”、“手鏡を持つ女”を見たくらいなので、ローランサンのあのうすピンクや紫といった甘い世界がなかなか体のなかにとどまってくれない。

だから、今回飾られていた水彩、油彩9点との対面は感慨深かった。そして、はじめて公開されるという挿絵本、エッチング10点も熱心に見た。上はあまり大きくない絵、“帽子を被った若い娘の像”。ちょっと寂しげな美しい娘の内面を映し出すかのように顔の左から当たる日差しが印象的。再会した“遊ぶ子供たち”は9点のなかでは一番大きい絵。どの女の子も丸顔で目の描き方が生き生きしてて、“帽子の被った娘”とは対照的にこちらも楽しくなる絵。小品ながら腕に緑色の小鳥をとまらせて、じっとみつめている乙女を描いた“少女と小鳥”も心を和ませる。

下の絵はドンゲンの“羽飾り帽の婦人”。魅せられるのは鮮やかな色彩。背景の壁の青が緑、赤、青の羽飾りのついた帽子を被った裸婦の肌を浮かび上がらせている。ドンゲンの描く女性はこれまで紹介した絵(04/12/3005/4/13)のように小顔で目がぱっちりしているのが特徴。今年は国立新美術館で開催された“異邦人たちのパリ展”に出品された“スペインのショール”に続き、またドンゲンのぐっとくる絵と遭遇した。

キスリングの魅力的な“ハンモックの婦人”と会えたのは期待している“キスリング展”(横浜そごう、7/26~9/24)のプロローグかもしれない。ほかにはデュフィ、藤田嗣治、ボナールの作品もある。この展覧会は作品は30点と少ないが、一流ホテルのロビーでいい絵をみたような感じだった。流石、大谷コレクションである。

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コメント

こんばんは
鎌倉大谷にもいずれ行こうと思う私です。
わりとここのコレクションを見ています。貸し出しが多いようです。
デュフィやローランサンのも多く観ました。
ですからこのドンゲンも以前に会いました。

わたしはドンゲンの女が大好きなのです。
それでご案内ですが、松岡美術館にもドンゲンの素敵な作品があります。マヨルカの女と天使の反逆だったかな、どちらもとても素敵です。
それからこちらのテツさんがドンゲンの色彩について書かれてます。
かなり興味深い内容でした。
http://blog.goo.ne.jp/tetsu-t0821/e/e30dd8ddcfe528e1b3779a91f0a3b5ee

投稿: 遊行七恵 | 2007.05.26 23:37

to 遊行七恵さん
鎌倉はクルマで30分くらいで着きますから、
頻繁に行ってます。今回は鏑木清方記念館、
鶴岡八幡宮の国宝館とここを回りました。

ローランサンを久しぶりに沢山みました。
そして、嬉しいことにドンゲンのいい絵もあ
ったのでご機嫌です。七恵さんもドンゲン好き
ですか!また話しがはずみますね。テツさん
の記事、松岡美の絵、有難うございます。

投稿: いづつや | 2007.05.27 11:29

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