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2007.04.20

大丸東京店の日本陶芸展

804陶芸の公募展は普段はほとんど観ることが無い。が、大丸東京店で4/24まで開かれている“日本陶芸展”はなにか駆り立てるものがあった。

チラシに実力日本一の陶芸作家を選ぶ国内最大の公募展と書いてある。これに惹かれて出かけた。

楽器の演奏、声楽、のど自慢、日本舞踊、バレエなど芸事のコンクールでも、絵画、彫刻、書、工芸の公募展でも一等賞に輝くというのは大変名誉なことであり、参加者はその才能を評価してもらうため常日頃精進を重ねている。

この公募展における“実力日本一”を選ぶ方法をみて、これは本物だなと思った。審査員には陶芸家は入っておらず、美術館の元館長とか学芸員などが942点のなかから入選作148点を選びだし、さらに5つある賞(大賞、準大賞、優秀賞)の候補作品を絞り込む。そしてこれから先の選考が面白い。公募のなかから選ばれた賞候補17点に人間国宝ら招待作家の作品28点を加え、この45点の中から大賞を選ぶのである。

人間国宝では、酒井田柿右衛門、徳田八十吉、鈴木蔵、伊藤赤水といった錚々たる陶芸家が出品している。だから、20代、30代の新進気鋭の作家や現役大御所の作品が一緒に並べられ、過去の実績に関係なく、技術的な出来具合、芸術性が審査されるのである。なるほどこれなら大賞は“実力日本一”の称号に値する。

1971年にはじまったこの日本陶芸展は今回で19回目(2年に一回)。過去の入賞作品をみると、ビッグネームも大賞に輝いている。松井康成(73年)、今泉今右衛門
(13代)(81年)、伊藤赤水(85年)、徳田八十吉(3代)(91年)。今回、大賞に選ばれたのは右の志賀暁吉作、“青瓷壺”(せいじつぼ)。

志賀暁吉氏は今年30歳で、福島県の浪江町で作陶している。会場には青瓷の作品が16点展示してあるが、素人の目にもこの縦長の器に一番惹かれた。ほどよい縦長の形が美しく、青瓷特有の貫入が縦から流れ、透明感のある青の器面に緊張感を与えている。

ほかで感動したのは95年に大賞を獲った市野雅彦が制作した黒と橙色のモダンな配色を施した球体オブジェ、“Untitled”。同じく前回05年の大賞受賞者、崎山隆之の“扁壺・聴涛”。また、中島晴美の水玉模様のオブジェ、“WORK-0607”も家に持って帰りたいような造形性豊かな作品。この公募展の存在を知ったのは大きな収穫。2年後が楽しみである。

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コメント

この展覧会の招待券(大阪ですが)手元にありまして、「うーんうーん」でした。
わたしは公募展にあまり縁がないのでどうしようかなと思っていましたがいづつやさんの記事を読んで行こうかなと言う気持ちがモコモコと湧きだしてきました。

アメリカで井川も勝ち、阪神タイガースも大逆転劇を演じたので、ハナイキの荒いわたしです(笑)

投稿: 遊行七恵 | 2007.04.21 00:18

to 遊行七恵さん
日本陶芸展は東京店のあと心斎橋店(5/16~21)
にいくようですね。今回はじめてみたのですが、ここに
でているのが現在のやきものの最高水準かと素直におも
うくらい緊張感があります。

レベルの高い公募展というのが会場に入ったとたんわか
りました。お楽しみください。

昨日のタイガースは凄い試合をやりましたね。今日のレッド
ソックスの逆転にも興奮しました。野球は楽しいですね!

投稿: いづつや | 2007.04.21 22:28

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