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2007.04.06

山種美術館の桜 さくら サクラ展

783山種美術館が毎年開催している“桜 さくら サクラ展”(4/15まで)を先週の日曜日にみてきた。

風が強く少し寒かった前日に較べ、この日は風も無く暖かくて千鳥ヶ淵の桜をみるには最高の日だった。新サントリー美術館のある東京ミッドタウンに咲いていた桜も綺麗だったし、山種に飾られている桜の絵と千鳥ヶ淵のさくらが華麗なコラボの真っ最中。まさに桜美の競演だった。

今年の“さくら展”は昨年みたからパスしてもいいのだが、これは山種の恒例行事だから毎年おつきあいすることにした。見慣れた作品といっても、ここにある桜や春の花の絵は近代日本画を代表する絵。何回みても高い満足度が得られる。東近美で名画を年一回か1年半に一回のペースで楽しんでいるのと同じ感覚で、絵の前に立つだけで気分がハイになるのである。

お気に入りの桜は速水御舟の“春の宵”、加山又造の“夜桜”、小林古径の“弥勒”、そして奥村土牛の右の“吉野”。最も惹かれている土牛の“醍醐”(拙ブログ06/3/15)は4/21からはじまる“開館40周年記念展”にでてくるので、今回はお休み。桜の描き方は3つある。満開の桜を華麗に表現するのと、盛りをすぎた桜が散り行くさまを描くもの、そして夜桜。

土牛の“吉野”は満開タイプ。中央に山々を重ねて広々とした空間をつくり、右下に満開の桜をみせる構成が見事。淡い色調のピンクと緑、青からは平安の王朝文化の香りが伝わってくる。御舟の“春の宵”は散り行く夜桜。静のさくら美をしみじみ感じる絵である。花びらが散る絵で惚れ惚れするのは現在東近美に展示してある川合玉堂の大作、“行く春”(5/27まで、06/3/27)。風に吹かれて空を舞うサクラのなんと美しいこと!加山又造には夜の桜を描いた作品が何点かあるが、山種が所蔵するこの“夜桜”が構図的に一番気に入っている。

桜の作品以外で足がとまったのが奥田元宋の“奥入瀬(春)”。新緑の若葉が萌えいずるなかを水量豊かな渓流が水しぶきをあげて流れていく。春のいきいきとした息吹を実感させてくれるすばらしい絵である。また、桜と美人画の上村松園の“桜可里”や菱田春草の“桜下美人図”にも心が和む。

桜の名画を楽しんだあと、その余韻に浸りながら、友人たちと大勢の人が行き交う千鳥ヶ淵緑道を散策した。さくらの美に酔いしれる一日であった。

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コメント

いづつやさん、こんばんは。
私は土曜日に観てきました。千鳥ヶ淵の桜のコラボは今年も素敵でしたね!満開の桜を楽しみながら、画家それぞれの表現する桜の美にまた酔いしれて...♪
で、奥村土牛「吉野」は私も王朝風だなぁ!と眺めておりました。でも、やはりいつも心惹かれるのは速水御舟「春の宵」です。今年も静けさに満ちた世界を堪能できて嬉しかったです。

投稿: 花耀亭 | 2007.04.08 00:39

to 花耀亭さん
土日のあと急に寒くなり、雪まで降りましたから、
今年の花見は最高でした。御舟の“春の宵”は本当
にいい絵ですね。やはり御舟は特別の画家です。
次回の山種の40周年記念展には名画が沢山出て
くるようなので、今からワクワクします。

投稿: いづつや | 2007.04.08 17:24

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