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2007.04.21

戸栗美術館名品展Ⅰ 古伊万里

805渋谷のBunkamuraから徒歩で10分くらいのところにやきもの専門館、戸栗美術館がある。

ここで今、開館20周年の記念展Ⅰを行っている(4/1~6/24)。Ⅰでは所蔵する古伊万里の名品がでており、Ⅱ(7/1~9/24)では中国・朝鮮陶磁が展示される。

出品されている古伊万里105点の多くはこれまでの訪問で鑑賞済みだが、まだみていない優品とあわせてみると感激度はさらに増す。ここのコレクションは数、質とも申し分なく、初期伊万里、古九谷様式、柿右衛門様式、金襴手など味わい深いやきものがズラッと飾ってある。

初期伊万里では小ぶりながら形が魅力の“白磁 面取り壺”や魚を形どった“染付 魚形皿”などに惹きつけられる。古九谷様式は大皿で緑、青、黄色が鮮やかに発色した“色絵 瓜文鉢”(拙ブログ07/1/13)に目を奪われる。この色合いは何回みても感激する。入ってすぐのところに展示してある初お目見えの“色絵 鴛鴦文 捻花形皿”がなかなかいい。鴛鴦の頭とまわりの岩に彩色された緑の輝きに釘付けになった。

純白の素地に絵付けがくっきり映える柿右衛門の皿にいつもながら心が洗われる。お気に入りは“梅竹栗鶉文皿”。乳白手の余白をたっぷりとり、梅の木の下にまるっこい二羽の鶉が描かれている。また、型からつくられた婦人像の人形や唐子が乗っている瓢箪の水注にも足がとまる。

今回最も気分がハイになったのが豪華絢爛な意匠と色使いが目を惹く“金襴手”。“五艘船文”、“荒磯文”、“雲龍文”、“琴高仙人文”などの定番文様が絵付けされた鉢にくらくらする。色絵に金彩を加えた金襴手は元禄という時代が生み出したきんきらきんのやきもの。伊万里というとすぐ連想するこの華麗で豪華な金襴手は、元禄のころ羽振りのよかった豪商たちの成金趣味がそのままでた感じである。

右の“雲龍文鉢”は赤玉の発色がすばらしく、鱗が金彩で精緻に描かれた龍は躍動感にあふれ、いまにも鉢からとびだしてきそう。こういう元気のでる絵柄に心をよせた商人や地方の豪農たちの気持ちはよくわかる。“五艘船文”の文様にも目を見張る。真ん中と両側に3艘の船、オランダ人が8人、さらに唐花などが見込みいっぱいにびっちり描き込まれている。その緑、青、金彩は声を失うくらい鮮やか。

この“五艘船文鉢”は現在、サントリー美術館で開催中の“日本を祝う展”にもでている(5/7まで)。戸栗のよりひとまわり大きく、見ごたえがある。これまでみたなかではサントリーのもの(重文)が一番いい。

記念展パートⅠで古伊万里の名品をを存分に味わった。Ⅱも期待したい。

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