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2007.02.12

世界の至宝・工芸100選

698昨日と今日、NHKで放送してた恒例の夢の美術館、“世界の至宝・工芸100選”を楽しくみた。

過去のシリーズに登場した美術品は多くの人が賞賛する超一級の名品で、これらは死ぬまでに一度はみておきたい究極の鑑賞リストみたいなもの。今回これにどんな工芸品が加わるのか、目をこらしてみた。

工芸も陶磁器、漆器、蒔絵、ガラス、染色、紙、能装束、刀、金細工、宝飾品などなど色々ある。まず、これまで知識がなく、興味深かったものから。

小説家の島田雅彦がレポーターを勤めた“紙の道”に登場した“ファブリアーノ 白黒透かしの紙”や“グーテンベルクの聖書”が貴重な映像だった。光を当てると宗教画が透けて見える紙を生み出す職人の技がすごい。昨年シエナの大聖堂の一角に古い聖書本が沢山展示してあったが、じっくり観る時間がなかった。また、千葉市美術館であった西洋の古書展覧会を観とくべきだった。装丁に使われる装飾的な紙が観られたかもしれない。悔やまれる。

イスラム世界で作られた幾何学紋様を特徴とする工芸品がいくつかでてきた。大きな絨毯やアラベスク文の象牙彫刻小箱。滋賀県にあるMIHOミュージアムにイスラムのものがあるとは知らなかった。ここはいつか訪問してみたい。ヴィクトリア&アルバート美術館にイスラム美術品を展示する部屋があらたにできたそうだ。そういえば、2年前か?世田谷美術館でこの美術館が所蔵するイスラム美術の展覧会をやっていた。絵画でも工芸でも、特定の画家や分野に興味が涌くタイミングと実際に関連の展覧会が開催される時期はなかなか一致しない。千葉市美同様、世田谷美のイスラム展にも出かければよかった。

逆に関心度が一層高まったのがガラス製品。紹介された“パロヴィエール杯”や“レースガラス”をみると、次回のヴェネチア訪問では必ずムラノ島の美術館に行くぞという気になった。また、正倉院にある“白瑠璃碗”と同類のが“ペルシャ文明展”にでていたし、薩摩切子はサントリー美術館にある“藍色切子舟形鉢”(拙ブログ04/12/20)だった。

台北にある故宮博物院は最近リニューアルが終了し、展示の構成が一新されたと報道されていた。今回、この博物館の至宝である“玉白菜”と珍玩“象牙多層球”がでてきた。俄然、新装なった故宮に行きたくなった。また、紅型(びんがた)や美しい螺鈿細工がある沖縄へも気がはやる。

やきものでは中国、朝鮮、日本にある名品が20点登場した。中国の“青花龍文瓶”、“青磁水仙盆”、“青磁鳳凰耳瓶”、日本にある右の曜変天目茶碗の傑作、“稲葉天目”(国宝、静嘉堂文庫)、そして、日本の“柿右衛門様式の色絵磁器”、柳宗悦が愛した“絵唐津芦文壷”、“伊賀水指 銘破袋”、長次郎の“黒楽茶碗 銘俊寛”などなど。極めつきの工芸美をたっぷりみせてもらった至福の5時間であった。

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