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2007.01.14

福やござれ展の七福神

647美術館で行われる新春展へせっせと出かけてるので日本美術に対する興味が薄い人や展覧会で作品を鑑賞することが無い人と較べると、忘れられつつある懐かしい日本の正月を思い出すことが多いかもしれない。

三の丸尚蔵館の“福やござれー寿ぎの美・新春に集う展”(前期:~2/4、後期:2/10~3/11)で吉祥の文化記号を目にすると、せめて1月くらいは寿ぎの美を感じて生活しなくてはと思う。

今回は皇室の御慶事に際し献上された寿ぎを表す絵画や工芸品の中から34点が展示される。HPでみて関心が高かったのが狩野探幽の“唐子遊図屏風”と橋本雅邦の“寿老人”。昨年6月、板橋区立美術館の“これが板橋の狩野派だ展”で楽しんだ狩野典信の絵(拙ブログ06/6/23)の原画がこの“唐子遊図”。

右隻は鶏合と花合に興じる場面だからすこしおとなしいが、左隻では子供は獅子舞にあわせて体を動かしたり、瓢箪を上に投げたりして心から遊びを楽しんでいる。これをみて奈良県美に飾ってあった長澤芦雪の書画を描いたり、囲碁をさしている子供がでてくる“唐子琴棋書画図”を連想した。可愛い子犬の絵なら俵屋宗達と円山応挙が一番だが、唐子の絵は探幽と芦雪がとびっきり上手い。

唐子図を注文した人は正月とか慶事の時にこれを飾り、鑑賞していたのだろう。今でも京都にある老舗の商家などでは、親族などが集まる祝いの席に限って鶴亀、松、七福神などの吉祥図像が描かれた秘蔵の掛け軸や屏風を披露する習慣があるようだ。

橋本雅邦の“寿老人”(三幅対)は長寿を象徴する絵。真ん中に鹿を連れた寿老人、右に松と2羽の鶴、左に親子亀が描かれている。寿老人が持っている杖に結ぶつけられている巻物には寿命は何歳までと書かれているのだろうか。三井記念館にもあったように見慣れた寿老人の頭は異常に長く、これが笑いを誘うのだが、この老人は普通サイズの頭をしている。

絵のほかに布袋のやきものや宝船、牙彫の七福神などがある。右はその七福神の“恵比寿(右)、大黒天(真ん中)、寿老人(左)”。残りの4人は布袋、福禄寿、毘沙門天、弁財天。さて、今年は大黒天様、恵比寿様が商売繁盛、財運をもたらしてくれるであろうか?

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コメント

写真は ねつけ でしょうか?

というのは先日近くの美術館収蔵のねつけを久しぶりに眺めてきた所で、小さな物とはいえ、素晴らしい細工も沢山あって楽しかったのを思い出したからなのですが。。。


この後の記事の夢二の絵、知りませんでした。美しい色合いで面白いですね。

投稿: seedsbook | 2007.01.16 15:09

to seedsbookさん
この七福神は象牙の彫り物です。根付は宝船があり
ました。象牙や珊瑚を使った工芸品は細工の細かさに
目を奪われますね。こういう小さいものを専門に
集めている人が世の中には沢山いますが、その気持
ちはよくわかります。

夢二の“宝船”は鮮やかな色使いがいいですね。夢二
の斬新な色彩感覚にはいつも唖然となります。

投稿: いづつや | 2007.01.17 15:36

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