徳永英明の壊れかけのRadio
もともと音楽は大好きなのと、この番組が最近売れているシンガーとかヒット曲の情報を得る貴重な機会でもあるからだ。普段、TVの音楽番組はみないので、名前を知らない歌い手がいい曲を歌うと素直に感動する。
今回、上手だなと感心した歌手が何人かいた。一番びっくりしたのはハーフの女性歌手、アンジェラ・アキが歌った“HOME”。伴奏なしのピアノの弾き語りが素晴らしかった。前々から気に入ってる夏川りみの“花”も良かった。2年前は“涙そうそう”で今回は“花”。沖縄のいい曲なら夏川りみの歌声を聴きたいという感じになってきた。ノルウェーの歌姫、シセル・シルシェプーのクリスマスソングを毎年12月に聴くときと同様、夏川りみの美しい高音に酔いしれた。
アンジェラ・アキや夏川りみは声量があるので、ブレスが滑らかだが、平原綾香やaikoは曲はいいのだが、息つぎが気になってしょうがない。CDや録音だとブレスの音を消せるが、生だと激しい息つぎがそのままでてしまうので聴きづらくなる。NHKホールは歌手にとっては相当タフな舞台にちがいない。声量のないシンガーはスローテンポの歌を歌わないで、この難点がごまかせるテンポのいい曲を選曲したほうがいいのではないか。
ベテラン歌手の歌では、クールファイブの元メンバーと前川清が歌った“長崎は今日も雨だった”がとても懐かしかった。前川清の衰え知らない太い声には感心する。女性歌手の演歌、石川さゆりの“夫婦善哉”と川中美幸が女性軍のトリで感情を昂ぶらせて熱唱した“ふたり酒”はお気に入りの歌。これはMy演歌ベスト50!に入れている名曲。
今回の紅白歌合戦における最大のお目当ては徳永英明の“壊れかけのRadio”。この曲にはちょっとした思い出がある。6年くらい前、広島から鳥取へ旅行したときクルマのラジオからこの曲が流れてきた。その前2、3回聴いた覚えがあり、最後のサビの部分“♪♪本当の幸せ教えてよ 壊れかけのRadio”が耳にこびりついていたので、夢中になって耳を傾けた。
その曲を徳永英明が紅白のステージで歌うのである。はじめて顔をみたが、役者ばりのすごく端正なマスクをしている。この曲が1990年につくられということはブログに書くまで知らなかった。もう16年も経っている。これはアメリカ人かイギリス人が作曲したのではないかと思うほどの名曲である。“Radio”を“ラジオ”と発音せず“レディオ”と歌うところが憎い。
徳永英明の他の曲は全く知らないが、この“壊れかけのRadio”を日本のシンガーがつくった世界に通用する名曲として永く愛していきたい。
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