« 06年感動の美術品・ベスト10! その四 風景・山水 | トップページ | 06年感動の展覧会・ベスト10! Ⅱ 日本美術 »

2006.12.26

06年感動の美術品・ベスト10! その五 工芸

208
207
感動の美術品ベスト10!の最後は工芸。今年は長年追っかけていたやきものや漆芸が観れたり、図録に収録されてない富本憲吉のとびっきりの名品に遭遇したりと収穫の多い年であった。また、京焼、鍋島焼、楽茶碗の大規模な展覧会やいい中国陶磁展、三輪壽雪、松田権六の回顧展とワクワクするような展覧会が目白押しであった。その中で目を楽しませてくれた名品10点は次の通り。作品はつくられた時代順に並んでいる。

 その五 工芸ベスト10!

★“玳玻天目茶碗”(2/18):吉州窯、大いなる遺産 美の伝統展(2/5~26、東京美術倶楽部)

★“黒楽茶碗 銘大黒”(10/31):長次郎、楽茶碗展(9/16~11/12、三井記念美術館)

★“高台寺蒔絵”(1/28):幸阿弥派、京都・非公開文化財特別公開(1/14~3/19、高台寺)

★“赤楽茶碗 銘雪峯”(1/11):本阿弥光悦、茶道具取り合わせ展(1/10~3/12、畠山記念館)

★“薄瑠璃釉色絵竜胆文小皿”(上):鍋島藩窯、鍋島展(12/2~07/1/23、MOA)

★“色絵山寺図茶壺”(下):野々村仁清、京焼展(10/17~11/26、京博)

★“青花黄釉雲龍文盤”(11/1):景徳鎮官窯、清朝磁器展(9/30~11/26、静嘉堂文庫)

★“色絵飾箱”(2/9):富本憲吉、大いなる遺産 美の伝統展(2/5~26、東京美術倶楽部)

★“赤とんぼ蒔絵箱”(12/19):松田権六、松田権六の世界展(12/19~07/2/25、東近美工芸館)

★“鬼萩割高台茶碗”(7/18):三輪壽雪、三輪壽雪の世界展(7/15~9/24、東近美工芸館)

“薄瑠璃釉色絵竜胆文小皿”は鍋島焼の草創期にやかれた優品。小品だが、地の瑠璃色と竜胆文(りんどうもん)の紫、緑のコントラストが実に美しい。しばし見蕩れていた。

仁清の色絵茶壺では最後に残った“色絵山寺図茶壺”は根津美術館が所蔵していることが知っていたが、図版の情報は全く無し。どんな茶壺なのか興味深々だったが、期待値以上の名品に大変感動した。この茶壺の絵付けは代表的茶壺のなかでは絵画性が一番強く、掛け軸の山水を観ているような気分になる。黄金で彩色された山寺の周りの山や木々がケバケバシクなく、茶壺の丸い形に融合し、柔らかく品がよく感じられるのがなんともいい。

|

« 06年感動の美術品・ベスト10! その四 風景・山水 | トップページ | 06年感動の展覧会・ベスト10! Ⅱ 日本美術 »

コメント

最初に出ている器のきれいさにはときめきました。
鍋島は大好きですが、こんな名品は見たことがありません。
むしろハンガリーのジョルナイ工房のエナメルみたいに見えます。
ああ、きれいだなーと思いました。

これは来年東洋陶磁にも来ると聞いたので、とても楽しみです。

投稿: 遊行七恵 | 2006.12.28 12:42

to 遊行七恵さん
今年のやきもので最大の収穫はこの小皿と富本憲吉の
飾箱でした。1650年代にこんな素晴らしい色合い
のやきものがあったなんて信じられません。陶工たち
の色彩感覚は時空をつきぬけてますね。参りました。

投稿: いづつや | 2006.12.28 16:29

こんばんは。
富本は新年早々世田谷に回顧展が巡回しますね、楽しみです。
世田谷は続いて世田谷時代の岡本太郎の企画展をやりますね、その次は青山二郎の眼、世田谷住まいなので情報は早いのです/笑。
一年間お世話になりました。
拙ブログにお越しいただく方がなぜか女性ばかりなのでいづつやさんのブログにはとりわけ関心をはらっていました、来年もよろしくです。

投稿: oki | 2006.12.28 22:20

to okiさん
今年1年、展覧会の情報をいろいろ教えていただき
有難うございました。来年もよろしくお願いします。
元旦に前期の展覧会情報を書きますが、1月から
またいいのがはじまりますね。

1/4からの富本憲吉展は期待大です。世田谷美は
“青山二郎の眼展”までいいのが続きますので、
忙しくなりそうです。

投稿: いづつや | 2006.12.29 17:21

コメントを書く



(ウェブ上には掲載しません)


コメントは記事投稿者が公開するまで表示されません。



トラックバック


この記事へのトラックバック一覧です: 06年感動の美術品・ベスト10! その五 工芸:

« 06年感動の美術品・ベスト10! その四 風景・山水 | トップページ | 06年感動の展覧会・ベスト10! Ⅱ 日本美術 »