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2006.12.04

泉屋博古館の中国陶磁展

263泉屋博古館の“中国陶磁展”(12/10まで)にはびっくりするほどの名品が集まっている。

足を運んだのはこの展覧会への期待が高かったわけでなく、ひとえに中国磁器という引き出しにいれる数を増やすため。今回の展示は所蔵品だろうから、いくら住友財閥のコレクションとはいえ、最近見た静嘉堂文庫級の優品(拙ブログ11/1)はないだろうと思っていた。が、これが大間違いだった。

なんと、ここの所蔵品ではなく、国内にあるAクラスの中国のやきものが展示してあった。これは嬉しい誤算。出品数は展示室のスペースの関係で67点と多くないが、過去開催され、評判のよかった中国磁器の展覧会に出品されたものがいくつもある。“ええーこの優品が出ているの!”とおおげさにいうと放心状態でみた。

99年、内外の美術館から超一級品を集めた“神品といわれたやきもの 宋磁展”というすごいやきもの展があったが、ここに出てたのが5点ある。右の“青白磁牡丹唐草文瓶”(景徳鎮窯 北宋)、“青磁輪花鉢”(南宋官窯 東博 重文)、“青磁管耳瓶”(南宋官窯)、“青磁瓶(米色青磁)”(南宋官窯)、“白地黒掻落し牡丹唐草文瓶”(磁州窯 北宋 イセ文化基金)。

また、国内と中国北京故宮博物院、韓国中央博物館から代表的なやきものが総結集した“東洋陶磁名品展”(94年、リニューアル愛知県陶磁資料館完成記念展)で展示された“三彩貼花文鳳首水注”(唐 重美)、“青花龍濤文盤”(景徳鎮窯 明)、“五彩龍鳳唐草文合子”(景徳鎮窯 明 重美)、“緑釉瓶”(景徳鎮窯 清)、“琺瑯彩西洋人物文連瓶”(景徳鎮窯 清 永青文庫 重美)もある。

こうしたやきもの展の定番となっている代表作がずらっと出ているのだからすごい。久しぶりにみた右の“青白磁牡丹唐草文瓶”の美しい色合いに声がでない。大好きな青磁の名品にまた出会えたのは大きな喜び。“青花龍濤文盤”は小さい器だが、見込みの龍と波濤のフォルムが見事。

鮮やかな色に魅了されるのは、“法花蓮池水禽文瓶”(景徳鎮窯 明 イセ文化基金 重美)の青、赤地に黄色の龍が映える“紅地黄彩雲龍文壷”(景徳鎮窯 明 大阪市立東洋陶磁美)、黄色のまばゆい“黄釉輪花盤”(景徳鎮窯 清 イセ文化基金)、形と緑の色がえも言われぬ美しさを醸し出している“緑釉瓶”。

“これぞ中国のやきもの!”という気がする本当にいい展覧会だった。ミューズに感謝。

なお、12/5,6はココログのシステムメンテナンスのため、お休みします。

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コメント

こんばんは
これはいい展覧会でしたね。
いづつやさんの期待をいい意味で大裏切りしてヨカッタヨカッタ♪
泉屋分館の展示ケースはわたしには低すぎるのですが、今回はそのおかげで見込みを見ることが出来たのもあり、楽しかったです。
本当にあちこちから名品を集めてのよい展覧会でした。
やっぱりいいものを見ると幸せです。

投稿: 遊行七恵 | 2006.12.07 21:52

当方のブログへのコメントありがとうございました。
TBさせて頂きました。
遊行さんの後を追いかけているようですが、
本当に思いがけず、楽しい展覧会でした。
もうちょっと、中国ものをきちんと観なければ、と思ったのでした。

投稿: あべまつ | 2006.12.07 21:57

to 遊行七恵さん
まったく予想だにしなかったいいやきもの展でした。
入館して、これはすごいと唸りました。なにしろ個人
蔵の優品をそろえているのですから、流石住友とい
う感じですね。もってくるモノが違います。一級の
企画力に感謝です。

投稿: いづつや | 2006.12.09 00:18

to あべまつさん
展覧会情報は必要以上に入れないことにしてます
から、時々こういう嬉しい企画展に出くわします。
期待値を大きく上回るときの喜びは格別です。

数が沢山ある展覧会も興奮しますが、あまり多くなく、
質がとびっきり高いのはゆっくり優品をあじわえます
から、大きな満足が得られます。

投稿: いづつや | 2006.12.09 00:32

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