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2006.10.13

福王寺法林展

503三鷹市美術ギャラりーで日本画家、福王寺法林の展覧会が開かれている(入場無料。10/7~10/22)。

この展覧会は開幕1週間くらい前、偶然、訪問した美術館にあったポスターで知った。作品は一度しか観たこと無いが、画家の名前が僧侶のようだったのとその風景画が非常にインパクトがあったため、よく記憶している。

これまでほとんど縁のない画家だが、興味を抱いていた画家でもあるので、八王子夢美術館へ行った後、三鷹で途中下車して、駅のすぐそばにある美術ギャラリーものぞいてきた。

出展数は下絵も含めて20点あまり。さあーっとみれる。が、縦2m、横4mクラスの大作が8点もあるから、感激でテンションは相当あがる。これはすごい作家に会ったなというのが率直な感想。右は00年に制作された“ヒマラヤの朝(エベレスト)”。昨年秋、日本橋三越であった“再興院展ー90回の歩み”でみた“クーンブの朝”と同じ色使い、調子の絵である。

今年、86歳の福王寺法林(山形県米沢市生まれ)は“ヒマラヤの画家”と呼ばれているらしい。この絵をみて納得した。20数年前、インドからネパールのカトマンズヘ行ったとき、飛行機の中からエベレストをみた。絵をみてかすかに想い出した。絵は写真ではないので、ヒマラヤ山脈の実景はこの絵のとおりではないが、ヒマラヤの峻厳で崇高な姿がずしんと伝わってくる。光が当たり白が輝く左上の遠景部分や金銀泥で表現されたエベレストやその周りの高い峰々は神々しさと畏怖の念をいだかせるほどの厳しさが入り交じる世界。

福王寺は74年からヒマラヤに取り組み、ヘリコプターや小型飛行機で実際に雪山に降り立ち、氷点下という厳しい環境の中でスケッチをしたという。まさに命をかけた制作である。画家にとってヒマラヤを描くのがライフワーク。この絵のほかに“ヒマラヤの月”、“ヒマラヤの夜”がある。背筋がしゃんとする作品とはこういうのをいうのだろう。

日本の風景を描いた作品では、大作、“寒月富士”と紅葉の鮮やかな赤とごつごつした岩が印象的な“妙義錦秋”が胸を打つ。いい画家に出会った。これから展覧会情報をサーチするときは心にとめておこうと思う。

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コメント

この人は確か東京ステーションギャラリーで展覧会が開かれて、どこかの展覧会カタログセールで僕も購入して家のどこかに眠っています/笑。
三越の展覧会も忘れがたいですね、雄大ですがすがしいヒマラヤでした。
八王子夢美術館はいかがでしたか。
ガラスの北澤美術館が1960以降の日本絵画を収集しているとは驚きました。

投稿: oki | 2006.10.14 12:20

to okiさん
福王寺法林が“ヒマラヤの画家”と呼ばれる理由が今回の展覧会でよく分かりました。
こんな作風でヒマラヤを描き続けたのですね。

八王子夢美術館はよかったですよ。NO情報だったので、北澤美術館のコレクション
だったのを会場で知りました。2年前、ここでガレのガラス作品を見た際、一部
日本画、確か東山魁夷の絵が飾られてたのを覚えてますので、ここに日本画があるこ
とは知ってましたが、これほどのコレクションとは。驚きました。近々、アップします。

投稿: いづつや | 2006.10.14 23:24

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