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2006.05.12

塔の町、サン・ジミニャーノ

374地図というのは普段、あまり見ないが、旅行期間中は観光する町の位置関係を頭に入れようと、ガイドブックについてる小地図をバスの中やホテルにいるとき頻繁に眺める。そうしてるうちにイタリアの町の所在地がだんだんわかってくる。

フィレンツェの次に行ったサン・ジミニャーノはまだすっと言えない町。フィレンツェから西南40km弱のところにある。昨年7月にあった衛星放送の番組“イタリア縦断1200km”でこの町が紹介されていた。中世、トスカーナ平野の小高い丘の上に発展した町で、塔が沢山ある。

城壁の入り口、サン・ジョバンニ門から入って、町の中心部に進むにつれて、塔が見えてくる。13~14世紀に建てられた塔で現在残っているのは14本。その昔は72本の塔が林立していたらしい。貴族たちが富と権力を象徴するものとして、塔を競って建てたという。一番高いのが市庁舎の塔、グロッサの塔で54mある。

1311年に塔が完成したとき、当時の行政長官がこれ以上高い塔を禁じる法律をつくったため、金と力のある有力貴族でも私的な館の塔をお上の塔より高くするわけにはいかなくなった。そのかわり、双子の塔(サルヴィッチの塔)を建て、2本あわせると一番高いと胸を張った者もいる。いつの時代にも負けず嫌いがいるもので、自分流の尺度を使って主張するところが面白い。TV中継ではグロッサの塔の頂上からトスカーナの素晴らしい風景を映していた。

自由時間はドゥーモに入り(有料)、内部の壁画などを見た。これが予想以上のいい宗教画だった。まず、ボッティチェリと同時期、フィレンツェで活躍したギルランダイオのフレスコ画が何点もあるのにびっくりした。入り口に“受胎告知”が、内部の礼拝堂には“聖フィーナの生涯”があった。また、メディチ家の壁画を黄金を多用し装飾的に描いたあのゴッツォリの“セバスティアーノの殉教”が正面にどんと飾ってある。

そして、左右の壁にある14世紀ころ制作された“旧約聖書物語”と“キリストの生涯”が見ごたえがある。聖書の話は本で読むより絵画化された情報のほうが分かりやすい。最後に急いで見た“最後の審判”(14世紀末)も印象深い。“怠惰”、“貧欲”、“大食漢”、“姦通”の罪を犯した者が鬼たちに責められる場面の怖さと残虐性は日本の地獄絵と変らない。この西洋版地獄絵を見れたのは大収穫であった。

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コメント

いずつやさん
イタリア美術旅行記を拝見しております。
TBでご当地ベルをお送りします。
とら

投稿: とら | 2006.05.23 08:24

to とらさん
サン・ジミニャーノの町に住む有力者だけがなぜ高い塔が建てることに
熱心だったのか?資金力が頭抜けてあったのでしょうか。
他にもこういう塔の町があったのか、調べてみたくなります。とらさんは
世界中のベルを集められて、楽しそうですね。

投稿: いづつや | 2006.05.23 17:45

興味深いないようです。読ましていただきましたw

投稿: 聖書物語 | 2006.06.05 13:50

to 聖書物語さん
はじめまして。イタリア旅行記を読んでいただき有難うございます。
塔の町、サン・ジミニャーノに魅せられました。また、いつか訪ねて
みたいです。

投稿: いづつや | 2006.06.05 23:57

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» サンジミニアーノの鈴 [Art & Bell by Tora]
2005年6月、イタリア旅行の際、中世の塔が林立する街「サンジミニアーノ」でもとめたもの。 「美術散歩」 管理人 とら [続きを読む]

受信: 2006.05.23 08:19

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