フィレンツェ風ステーキ
イタリア旅行が楽しいのは“花も団子も”あるから。フィレンツェでの“花”はボッテイチェリやラファエロの絵画、ミケランジェロの彫刻などルネサンス美術、そして“団子”は名物料理のステーキとキャンティワイン。
フィレンツェがイタリアの町のなかで一番好きなのはフィレンツェ風ステーキが食べられるからかもしれない。昔、ジュネーブに住んでいた頃、フィレンツェに3日滞在したことがあるが、初日ぶらっと入ったレストランで食べたフィレンツェ風ステーキがあまりに美味しかったので翌日もその店に出かけ、またこれを注文したことがある。
左のビステッカ・アッラ・フィオレンティーナというTボーンステーキの味付けは塩と胡椒だけ。ソースなどは添えない。このシンプルな味付けが肉の旨味を引き出している。魚でいえばアジの塩焼きの美味しさに似ている。ツアーでいくと食べやすいように骨から肉を外して、切り分けてくれる。テーブルにいる4,5人分がどっと盛られ、ボリュームがあるので、女性は“全部食べられるかしら?”と思うにちがいない。
外側は焦げ目がついていて、ウエルダンにみえるが中はレア。女性陣は全部は食べきれないので、いきおい相対的に少ない男性たちが頑張って食べることになる。肉に弾力があり、噛み締めると肉汁の甘みがじわっと口のなかに広がる感じがなんともたまらない。日頃は体重が増えることをすごく気にしてるのに、美味しい肉の前では蟹を食べるときのように夢中になっている。食意地が張ってる性分はやはり隠せない。
肉料理となると飲み物は赤ワイン。で、知ってる人も飲んだことがない人もイタリアワインの代名詞のような“キャンティ・クラシコ”に皆手を上げる。注文をとってる店員にワイン通の方が“何年もの?”と尋ねると、“えーと、03年です”。するとなんでも知ってる添乗員Kさんが“03年のキャンティ・クラシコは美味しいですよ。この年は夏が暑かったから”とフォローする。因みに、キャンティはフィレンツェのすぐ近くにある町の名前で、“キャンティ・クラシコ”はワイン造りを行ってきた地区一帯のことを指している。
ヨーロッパを旅行することが多いのでワインは昼とか夜の食事時によく飲むが、舌はワイン通にはほど遠く、銘柄のことは全然知らない。値段が高い銘柄はコクがあり、まろやかな口当たりのする上物だろうが、ヨーロッパではイタリアに限らず、どの国でもワインを飲む習慣があるので、普通の値段、4ユーロとかのワインでも結構美味しい。キャンティ・クラシコと名物ステーキでこの日のディナーは一段と盛り上がった。
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コメント
いづつやさん、こんばんは。
この時間に美味しそうなフィレンツェ風ステーキの画像は目に毒です(笑)。キャンティ・クラシコを飲みながらというのも至福ですねぇ~)^o^(
私もフィレンツェの某レストランで食べた味が今でも忘れられません。どっしりと厚いTボーンステーキ、塩と胡椒で焼いただけなのに旨いっ!
こんなに美味しい料理のあるフィレンツェで無塩パンを食べた時は驚いて、一瞬フィレンツェ人の味覚を疑ってしまいましたがね(^^;;
いづつやさん、また、美味しいものレポートも楽しみにしております♪
投稿: June | 2006.05.12 01:47
to Juneさん
フィレンツェでこんな美味しいステーキが食べられるなんて最初は信じら
れませんでした。ヨーロッパなのにNYにいるのではないかと錯覚したくらい
です。トスカーナ牛そのものがいいので、塩と胡椒だけの味付けで旨くいた
だけるのでしょうね。
銀座にあるレストラン・サバティーニ(ソニービル)をご存知でしょうか。
フィレンツェの本店が出してる店です。ここへ行くとフィレンツェで食べた
ステーキが楽しめます。
投稿: いづつや | 2006.05.12 17:02
海外に行くと肉料理って思いますよね。
イタリアでもステーキやカツレツを楽しみにしていたのですが、
私の場合運悪くあの病気?の時で、牛をいただく事が出来なかったのです。それだけが残念でした・・・
ワインは昼も夜もで本当にいいところですよね。
投稿: 酒徒善人 | 2006.05.12 20:16
いづつやさん、貴重な情報をありがとうございます!
実は私が食べた某レストランとはサバティーニ(本店)でした(笑)。本店と同じ味が楽しめるなんて、ぜひ、今度行ってみたいと思います♪
ちなみに、あの病気話題が出る以前に、ミラノのサヴィーニでオッソ・ブッコを食べたことがあります。髄を細長い小さなスプーンで…今や開き直っております(^^;;;
投稿: June | 2006.05.13 00:51
to 酒徒善人さん
ヨーロッパでも狂牛病で肉が食べられない時期があったようですね。酒徒善人
さんは悪いときにフィレンツェに行かれましたね。それは残念ですね。お気持
ちはよく分かります。次に食べられるときはたぶん他の人よりは2倍美味し
く感じられるのではないでしょうか。そして、キャンティ・クラシコでまた2倍。
投稿: いづつや | 2006.05.13 11:17
to Juneさん
1999年のとき、はじめてサバティーニに行き、隣の方と二人で1kg
(骨付き)注文しました。隣の方はレアであまり食べられなかったので、
900gくらい私の腹のなかに入ってしまいました。隣の席で外人が同じ
くらいの量を食べてたので、肉に関しては負けてないなと変な自信を
もちました。どうでもいいことですが。ミラノでオッソ・ブッコですか。
いいですね。食べることになると話がはずみますね。
投稿: いづつや | 2006.05.13 11:32