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2006.05.05

ヴェローナのロミオとジュリエット

369ヴェローナはヴェネツィアとミラノの中間、ややヴェネツィア寄りのところにある。

ヴェローナという町の名前は知らなくても、シェークスピアの小説“ロミオとジュリエット”の舞台となったところというと、“あの悲劇の恋の町か”と興味が涌いてくるにちがいない。また、オペラ好きの人なら、夏、ローマ時代の円形劇場の遺跡、アレーナで行われる野外オペラをすぐ想い浮かべるだろう。

このツアーは名所観光をバスで移動しながら沢山訪れるので、一つの町であそこ
もここも観るというわけにはいかない。ここで訪れるのはジュリエットの家として
公開されているキャプレット家の屋敷とアレーナ。右はキャプレット家の中庭で、
ジュリエットの像の前が記念写真のスポット。写真は一枚では終わらない。上の
バルコニーからはジュリエットに扮するモデルさんが時折姿をみせ、ポーズをとって
くれる。ギャラはどのくらい貰うのかな?どうでもいいことを考えながらシャッター
を押す。“ジュリエットの右の胸にさわると幸せになれる!”というので、像の右の
胸は異様に光っている。

シェークスピアの“ロミオとジュリエット”は劇場で演じられるだけでなく、これをテーマ
にした音楽がつくられ、映画も何度となく製作された。音楽ではプロコフィエフの
“バレー組曲・ロミオとジュリエット”、チャイコフスキーの“幻想的序曲々”、ベルリ
オーズの“劇的交響曲々”が有名。このなかで気に入ってるのがプロコフィエフ。第2
組曲のモンタギュー家とキャプレット家を聴いてると両家の憎しみの感情がぴりぴり
伝わってきて、緊迫した場面に誘われる。また、グノーが作曲したオペラ“ロミオと
ジュリエット”もよく聴く。Myオペラビデオコレクションにあるのはロベルト・アラーニャが
ロミオを演じたロンドンのロイヤルオペラハウス(1994)の上演。

映画ではなんといってもオリビア・ハッセーがジュリエットをやったのが最高。全編に
流れる曲が素晴らしく、純愛映画といえばすぐこの“ロミオとジュリエット”を思い出す。
で、オリビアの相手役の男優はなんという名前だった?

この物語のなかで感心するところは、親がおしつける男と結婚したくないジュリエット
がローランス神父からもらった薬を飲んで一日仮死状態になる場面。葬式がすんで、
皆が引き上げたころ薬の効き目がとけて、ジュリエットは蘇生する。さあ、これで愛
するロミオと一緒になって新天地に行こうと思っていたら、目の前には本物の毒をあ
おって死んでるロミオがいる。ジュリエットは天国から地獄に突き落とされたような
心境だろう。

ジュリエットにすれば“神父さん、仮死状態になるといういいアイデアに乗ったのにさ、
ロミオへの連絡はどうなっているのよ、あなたが、準備万端整えてくれてたのではな
かったの?どんな手違いがあったのさ。こうなりゃ、あの世で好きな人と結ばれるしか
ないわ、さようなら”と言いたくなる。

神父のいいアイデアで、愛し合うロミオとジュリエットは幸せをつかめる可能性があった
のに、この世には人間の力ではどうにもならない大きな力(=運命)があった。悲劇の
原因は運命ということだろうか。

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コメント

ここ目立たない場所ですよね~
落書きが沢山してあったのが
印象に残っています。

投稿: Tak | 2006.05.06 00:23

私もイタリア旅行の際、ミラノからバスで行きました。ジュリエットの像の胸に手をあてて写真を撮ると幸せになれると添乗員が言ったのでそのようにしたら、手の置き方がいやらしいなんて言われた思い出があります。ブログ拝読し、またイタリアへ行きたくなってきました。

投稿: 酒徒善人 | 2006.05.06 09:36

to Takさん
落書きがいっぱいありましたね。現地のガイドさんが、バルコニー
からは昔お嬢さんだった人も時々顔をだすと、笑いをとってました。

投稿: いづつや | 2006.05.06 13:41

to 酒徒善人さん
はじめまして。書き込み有難うございます。ジュリエットの右の胸は
金色に光ってましたね。“幸せになれる”といわれても、男は瞬間的に
“胸の触り方が難しいな!”と思ってしまいますね。イタリア旅行記、
しばらく続きます。よろしかったらお付き合いください。

投稿: いづつや | 2006.05.06 13:51

>オリビアの相手役の男優はなんという名前だった?

レナード・ホワィテング 
私もこの映画を観た頃は、お嬢さんと呼ばれたな~(笑)

イタリア旅行記、楽しんでいます
ベニスは塩野七海さんの「海の都の物語?」を読んで
行きたい街になったので嬉しい記事でした


投稿: えみ丸 | 2006.05.06 19:16

to えみ丸さん
オリビアの相手役はレナード・ホワイテングでしたか。すっかり忘れてました。
塩野七海さんの本のお陰でヴェネツィア、フィレンツェ、ローマ教皇への理解
が深まりました。今は“ローマ人の物語”の文庫本を積み上げてまして、
今年の後半から読破する予定です。

投稿: いづつや | 2006.05.07 16:28

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