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2006.03.25

野間コレクションの横山大観

246目白にある講談社野間記念館では現在、“大観、栖鳳、玉堂展”(5/21まで)を開催中。

ここへは2年前、すぐ近くにある永青文庫を訪れた際、館の存在を知り、入館したことがある。そのときみた横山大観や上村松園、伊東深水の作品の質が高かったので、定期的にHPをチェックし、好みの絵がでてくるのを窺がっていた。

今回は近代日本画の最初の頃、画壇をリードした巨匠3人の作品が展示され
ている。横山大観が11点、竹内栖鳳6点、川合玉堂9点。大観と玉堂にいいのが
ある。前回、大観の大きな屏風、“千与四郎”があったが、今回はお休み。風景
画では右の“春雨”、“飛泉”、“月明”、“千代田城”、“霊峰”、花鳥画では“夜梅”、
“白鷺ノ図”が目を惹く。

とくに気に入ったのが“春雨”(部分)。大観の絵で一番好きな“夜桜”(大倉集古
館蔵)にでてくるような赤松の濃い緑青に目を奪われる。松の下を流れる川の白、
山々の墨と緑青のコントラストが味わい深く、霞にけむる峡谷の感じが伝わって
くる。奥行きのある画面中央に一羽の鳥が飛び、左の桜に雨が降り注ぐ。トリミン
グされた桜と松を峡谷の左右に配する画面構成が実に秀逸で、春雨にうたれ
る山奥の情景を見事に表現している。“白鷺ノ図”ははじめてみるタイプの花鳥画。
縦に伸びる竹の笹に隠れるように片足で立つ白鷺は存在感があり、静かにじっ
と前方をみつめるポーズに惹き込まれる。鳥をこれほど大きく、そして焦点をあて
て描いた絵はみたことがない。

川合玉堂で足が止まったのが“鵜飼”。この鵜飼は見慣れてるものより、舟の数が
多い。夕闇に照り輝くかがり火のもとで、古装束に身をまとった鵜匠にあやつられ
た鵜が忙しく魚を獲っている様子が情趣豊かに描かれている。手前の鵜匠のと
ころだけは川の水が波を打ち、頭を水面につっこんでる鵜や口に魚をくわえる鵜が
リアルの表現されてるが、画面上の舟での漁はさほど力が入った描き方でなく、
色調も薄い。俯瞰の視点で鵜飼の場面をとらえ、一番遠くの舟と手前の舟が一部
画面からはみ出してるので、鵜飼が川いっぱいにわたって行われている感じが
する。ふと、昔、岐阜の長良川で観た鵜飼が頭をよぎった。

竹内栖鳳については、MOAでいい絵を観たあとなので期待したが、出品作は残念
ながらしっくりいかないターナー風の絵だった。

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