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2006.03.14

大山崎山荘美術館のモネ

330開館10周年を記念し、所蔵名品展を開催している大山崎山荘美術館を再訪した。

特別展なので館自慢の名品が目一杯でている。出品作約150点のなかのお目当てはモネの睡蓮と民芸派作家の陶器。

河井寛次郎、濱田庄司、バーナード・リーチの陶芸品では濱田は前回ここで沢山みたので、河井とリーチに注目してみた。
噂に違わぬ優品がいくつもある。河井の赤、緑、黒の三色の取り合わせが美しい
“三色打薬手壷”にまたまた心揺さぶられる。そして、リーチの大皿6点が圧巻。
とりわけ、躍動感溢れるペリカンとグリフィンを見込みいっぱいに描いたガレナ釉の
スリップ筒描きの大皿2点に感動した。リーチの作品は大原美術館、日本民藝館、
京近美、東近美、そしてここのを見たので、代表作はほぼ目に中に入った。

本館をぐるっとみて、新館・地中の宝石箱へ急いだ。前回飾ってなかった睡蓮を
含めてここが所蔵するモネ8点全部がでているのだ。入り口のところにあるのは
1907年に描かれた第2期(1903~1908)の“睡蓮”。階段を下りるとこれより
大画面の睡蓮が4点ある。いずれも1914~1917年に制作されたもので、睡蓮
シリーズ第3期(1914~1926)の作品。

睡蓮を過去かなり沢山みてきたが、この4点はどれもすばらしい。はじめてみた
右の黄色の睡蓮は隣にある紫と薄ピンクの睡蓮(拙ブログ05/10/26)に負けて
いない。黄色の睡蓮で一番気に入っているマルモッタン美術館所蔵の絵(1917
~1919)を上回ることはないが、光輝く黄色の花が実に美しい。MOAにある
黄色一色の睡蓮(1917、拙ブログ05/3/8)とは優劣つけがたい。これはもう
好みの問題。どちらも名画であることはまちがいない。

第3期でも1914~1919あたりまでの睡蓮が形態の崩れもなく、色が鮮やかな
ため、連作の中では相当グッとくる。この頃描かれた名作はどうやらマルモッタン
美術館、ここ、MOA、国立西洋美術館に集まってる気がする。MOA、国立西洋美は
1点しかないのに、ここは4点。すごいコレクションである。日本には、このほか光の
微妙な変化を柔らかい色調で表現し、多くの人の心をとらえた第2期の睡蓮が大原、
ブリジストン、ポーラ、泉、川村美術館にある。

最近、モネ展がないが、ここの睡蓮をみて、モネの絵が無性にみたくなった。どこか
また開いてくれないかなあ。

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コメント

7年程前に父と楕円形をしたオランジェリー美術館の睡蓮の部屋に座っているときに「禅の庭を見るのに似ている」と言っていたのを思い出しました。

モネの睡蓮の部屋が有名なパリのオランジェリー美術館は2000年から改造のため閉館しています。今年の春に又開くはずなのですが。。こっちは平気で5年くらい美術館を閉めてしまうんですよね。ギメ美術館もそうでした。ポンピドゥーも2年間閉館。暢気なんでしょうか。まったく。(笑)

投稿: あかね | 2006.03.15 01:34

to あかねさん
オランジェリー美術館は今春、新装開館ですか。長いことクローズしてたの
ですね。この間、日本でも所蔵品の展覧会がありました。こういうタイミング
でしか、ルノワールやルソーの名画をみれませんね。

西洋画の風景画では印象派のモネ、ゴッホとフェルメールの“デルフトの
眺望”をこよなく愛してます。オランジェリーの睡蓮をまた見たくなりました。

投稿: いづつや | 2006.03.15 13:13

いづつやさま、おはようございます。
大山崎山荘美術館、わたしも好きでこれまで何度か訪れました。あのような美術館が京都の市街から間近にあることがうらやましいですね。民藝運動周辺の作品やモネもさることながら、安藤忠雄さんの建築が本館と対峙することなく自然に溶け込んでいることがまたひとつの魅力です。安藤氏の建築を訪ねる旅をしたことがありますが、建築と美術品は切っても切れない関係、大切な要素だということがよく分かりました。

山種美術館は、わたしも近いうちにまいります ^^

投稿: 雪月花 | 2006.03.16 09:29

to 雪月花さん
安藤忠雄設計の新館“地中の宝石箱”は安らぎを覚える空間でした。ここに
大好きなモネのいい睡蓮が飾ってあるのですから、もううたまらない気分です。
今回はモネのほかにもびっくりするいい絵がありました。ピカソの“肘をつく
女”、モディリアーニの“少女の肖像”、ドガの“ばら色の踊子”です。

とくに“少女の肖像”に魅了されました。国内にある作品では大原にある
“ジャンヌ・エピュテルヌの肖像”、ビリジストンの“若い農夫”よりいいかも
しれません。この絵に会えたのは大収穫でした。

投稿: いづつや | 2006.03.16 15:56

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