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2006.02.25

山口蓬春の緞帳画

313定期的に葉山へでかけ、山口蓬春の絵を楽しんでいる。山口蓬春記念館では年5回、所蔵する日本画家、山口蓬春の作品をテーマに合わせて展示する。

今の新春特別展(3/36まで)は昭和美術のアートディレクター、蓬春にちなんだ絵を展示している。蓬春は六世中村歌右衛門と交流があり、歌右衛門が着る揚巻の衣装の下絵を描くなど、歌舞伎の舞台の衣装デザインを手がけている。
舞台関連で文楽興行“鏡獅子”(昭和33年三越劇場)で使われた人形、“獅子の精”と“弥生”を蓬春がスケッチしたものが飾ってあった。

劇場に行き、歌舞伎や芝居をみる経験がないので、舞台の緞帳というものの実感
が薄れているが、蓬春はこの緞帳の下絵を多く描いている。今回、その原画や10分
の1下絵などが出ている。実際の緞帳は原画をもとに豪華な刺繍や手の込んだ
装飾が施されて出来上がる。右は新橋演舞場の緞帳に描かれた“白木蓮”の原画
(部分)。ほかに、大阪新歌舞伎座“住ノ江”、東京歌舞伎座“武蔵野”、明治座、
国立教育会館“杜”などがある。

新橋演舞場の“白木蓮”は緞帳によくあった図柄である。中央から左にかけて大きな
白い木蓮をどんとおき、右に白の半分くらいの赤い木蓮を描いている。赤い木蓮の
上を様式化された青い鳥が飛ぶ。銀地に描かれた白と赤の木蓮には量感があり、
明快な彩色が目を惹く。蓬春のモダンな感覚が発揮された新しい日本画である。木蓮
の後ろの地面を緑青で表現してるのは、芝居に疲れた目を、こころよい緑青の色で
休めようという配慮から。

山口蓬春は最初洋画を学んでいたので、ホドラー、マティス、ブラックの造形から刺激
を受け、新鮮な印象を与える風景画や静物画で日本画の新境地を切り開いた。蓬春
記念館に通うと画風の特徴が大方つかめるが、山種美や東近美にも代表作が何点か
ある。なかでも山種の“卓上”、“梅雨晴”、“楓”(皇居新宮殿杉戸絵の4分の1下絵)、
東近美の“榻上の花”が有名。拙ブログの蓬春記事は05/1/2605/3/1

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