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2006.01.04

日本橋高島屋の人間国宝展

261日本橋高島屋では1/2から“人間国宝展”を行っている(1/16まで)。

陶芸、染織、漆芸などの分野で高い技を体得した人を重要無形文化財保持者(人間国宝)と認定する制度ができて50年になるのを記念し、初年度(昭和30年)に人間国宝となった作家の名品と現在の作家による作品が160点あまり展示してある。

03年、山口県立美術館であった“日本伝統工芸展50年記念展”をみた経験から、
今回は陶芸以外の各工芸分野の作品についても落ち着いてみることができた。
まず、馴染みの陶芸品では有名な陶芸家の逸品が2点づつ飾られている。初年度
に人間国宝になったのが、富本憲吉(色絵磁器)、荒川豊蔵(志野、瀬戸黒)、
石黒宗麿(鉄釉陶器)、濱田庄司(民芸陶器)。このなかに北大路魯山人と河井
寛次郎が入ってないのは本人が辞退したため。富本憲吉の作品は東近美から、
濱田庄司のは日本民藝館から名品がでている。

現在活躍中の作家では、十四代酒井田柿右衛門(色絵磁器)、三代徳田八十吉
(彩釉磁器)、三浦小平二(青磁)、十一代三輪休雪(萩焼)、伊勢崎淳(備前焼)らの
見事な陶磁器を前にして、言葉がでない。なかでも関心の高い陶芸家、三代徳田
八十吉が05年に制作した右の“耀彩曲文壷”に魅せられた。美しい深海を連想させる
青や緑とガラス作品を思わせる形が強く心を打つ。古九谷様式を再興した吉田屋
拙ブログ12/30)の技を引き継ぐ徳田八十吉は今に生きる九谷焼の名手。隣にある
青が鮮やかな壷も強い磁力を放っている。

他では、染織をじっくりみたが、過去、これほど色鮮やかで華麗な友禅の訪問着や
振袖をみたことがなかったので、気分はもう高原状態。初年度に認定された上野為二、
木村雨山、三代田畑喜八、中村勝馬や現在も活躍中の森口華弘、羽田登喜男の
高い意匠感覚と染織の技にただただ感服するばかり。また、ミリ単位の精度で装飾
的な文様が施されている松田権六や大場松魚の蒔絵にも釘付けになった。見所一杯
の工芸展であった。

なお、この展覧会はこの後、高島屋各店を巡回する。
・ジェイアール名古屋高島屋:2/16~27
・横浜高島屋:4/5~17
・大阪高島屋:8/30~9/11
・京都高島屋:9/13~10/2

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