謹賀新年 展覧会情報
本年も美術、スポーツ、音楽などの文化現象を記号としてとらえ、その記号の
価値を読みとり、そして記号と記号のコラボレーションを勝手気ままに楽しみ
たいと思います。よろしくお願い致します。
今年はどんな名画、名品に出会えるだろうか。前半に開催される注目の展覧会
情報をまとめてみた。
★西洋美術
1/2~2/26 ポーラ美術館の印象派展 Bunkamura
1/7~3/26 パウラ・モーダーゾーン=ベッカー展 神奈川県立近美葉山館
1/13~3/5 須田国太郎展 東京国立近代美術館
1/28~5/7 東京ーベルリン展 森美術館
1/28~3/19 ベルナール・ビュフェ石版画展 ニューオータニ美術館
2/9~28 クレー展 大丸東京店
3/4~4/9 スイススピリッツ展 Bunkamura
3/7~6/4 ロダンとカリエール展 国立西洋美術館
3/25~6/30 プラド美術館展 東京都美術館
3/25~5/7 青騎士の画家たち展 ニューオータニ美術館
3/28~5/21 藤田嗣治展 東京国立近代美術館
4/11~5/21 フンデルトヴァッサー展 京都国立近代美術館
4/1~5/14 ルーシーリー展 とちぎ蔵の街美術館
4/8~6/18 ナポレオン展 江戸東京博物館
4/8~6/4 雪舟からポロックまで展 ブリジストン美術館
4/12~5/28 バルラハ展 東京芸大美術館
4/15~6/25 イサム・ノグチ展 横浜美術館
4/15~5/28 大岡信コレクション展 三鷹市美術ギャラリー
4/18~30 絹谷幸二展 日本橋三越
4/22~6/25 ポンペイの輝き展 Bunkamura
5/11~22 ニキ・ド・サンファル展 大丸東京店
6/3~7/30 ジャコメッティ展 神奈川県近美葉山館
6/13~7/30 吉原治良展 東京国立近代美術館
6/17~8/20 ルーブル美術館展 東京芸大美術館
6/24~8/20 クレー展 川村記念美術館
★日本美術
1/2~29 初もうで展、松林図 東京国立博物館
1/2~11 浮世絵・女の装い展 東急東横店
1/3~2/26 浮世絵名品展 太田記念美術館
1/5~22 日本の四季展 山種美術館
1/5~4/23 美人画展 松岡美術館
1/7~2/12 歌仙の饗宴展 出光美術館
1/7~2/12 日本橋絵巻展 三井記念美術館
1//11~2/19 書の至宝展 東京国立博物館
1/18~30 平山郁夫シルクロード美展 日本橋高島屋
1/21~3/21 日本の陶芸100年展 茨城県陶芸美術館
1/24~3/5 バーク・コレクション展 東京都美術館
1/27~3/8 名品展・紅白梅図屏風 MOA
2/5~26 美の伝統展 東京美術倶楽部
2/16~5/14 開館10周年記念展 大山崎山荘美術館
2/18~3/26 源氏物語絵巻展 五島美術館
3/4~4/23 風俗画展 出光美術館
3/4~4/16 亜欧堂田善展 府中市美術館
3/8~3/20 加山又造展 大丸神戸店
3/10~4/12 近代日本画と工芸展 MOA
3/11~5/7 桜さくらサクラ展 山種美術館
3/11~4/23 小野竹喬展 香雪美術館
3/14~5/21 近代工芸の名品展 東近美・工芸館
3/18~5/21 横山、竹内、川合展 野間記念館
3/25~4/9 18世紀京都画壇展 京都国立博物館
3/28~5/7 最澄と天台の国宝展 東京国立博物館
3/28~5/27 美しき日本の四季展 鎌倉大谷記念美術館
4/1~5/28 播磨ゆかりの江戸絵画展 大倉集古館
4/1~5/28 蒔絵の美展 畠山記念館
4/8~5/14 関屋澪標図と琳派展 静嘉堂文庫
4/8~6/4 伊東深水展 目黒区美術館
4/11~7/2 京焼の名工展 三井記念美術館
4/12~5/28 大正・昭和前期の美術展 東京芸大美術館
4/15~5/7 燕子花図と藤花図展 根津美術館
4/22~6/4 大絵巻展 京都国立博物館
4/22~5/28 菊池契月展 長野県信濃美術館
4/28~6/4 伊東深水展 五浦美術館
4/29~6/18 所蔵名品展Ⅰ 出光美術館
4/29~5/28 若冲・動植綵絵展示2期 三の丸尚蔵館
6/1~7/17 広重・東海道五十三次展 太田記念美術館
6/3~7/2 若冲・動植綵絵展示3期 三の丸尚蔵館
6/17~7/23 書の国宝展 五島美術館
(ご参考)
・“東京ーベルリン展”にはドイツ近代絵画を代表するグロス、キルヒナー
などビッグネームの作品がでてくるので期待値は高い。
・“クレー展”は93年、名古屋でみた大回顧展以来。どんな作品がでてくる
のか楽しみ。
・“スイススピリッツ展”のお目当てはセガンティーニ、ホドラーの絵。
・“プラド美術館展”にティティアーノの“アモールと音楽をくつろぐヴィーナス”
が出品されるのは有難い。グレコ、ベラスケス、ゴヤはどの作品か?
・“藤田嗣治展”はこれまでお目にかかってない回顧展なので、すごく楽しみ。
・“フンデルトヴァッサー展”は待ちに待った回顧展。嬉しくてたまらない。
・“初もうで展、松林図”はお得な展覧会。420円で円山応挙、伊藤若冲、
長谷川等伯、洛中洛外図、狩野芳崖、横山大観、歌川広重の名画が観れる。
・“歌仙の饗宴展”にはなかなか観れない“佐竹本三十六歌仙絵”が出光に揃う。
エポック的な企画展で見逃せない。雑誌、“なごみ1月号”に特集あり。
・“書の至宝展”は日中の名筆が揃う。一生の思い出になりそうな企画展。
・“バークコレクション展”の目玉はなんといっても曽我蕭白の“石橋図”。追っか
けてる作品がようやくみれる。伊藤若冲の“月下白梅図”にも興奮しそう。
・“美の伝統展”は東京美術倶楽部の創立100周年を記念して開催される超一級
の展覧会。国内の美術館、個人蔵から国宝17点、絵巻、古陶磁、近代日本画、
洋画、工芸の名品が集まる。これは凄い。開幕が待ち遠しい。
・“よみがえる源氏物語絵巻”には素晴らしい復元模写が全点でてくる。徳川美
で見れなかった残りの半分に会えるのが今から楽しみ。
・“加山又造展”は没後初の回顧展。版画をふくめて80点がでてくる。
・“18世紀京都画壇展”は京都で活躍した池大雅、与謝蕪村、伊藤若冲、曾我
蕭白、円山応挙、長澤芦雪らの代表作を展示。追っかけてる若冲の“菜蟲譜”
が出品される。これは2/26までサンフランシスコで行われる展覧会の里帰り。
・“美しき日本の四季展”には横山大観、速水御舟、小林古径、前田青邨などの
名品が揃う。見所一杯。大谷コレクションは質の高いことで有名。
・“最澄と天台の国宝展”は国宝がぞろぞろでてくる一級の展覧会。“六道絵”
全部を見る機会はそうめぐってこない。
・“大絵巻展”には国宝源氏物語絵巻、鳥獣戯画などの名品がでてくるようだ。
期待が高まる。
展示の情報は得ていないが、心の中で見たいと願ってる日本画がいくつか
ある。“犬も歩けば棒にあたる”とか“求めよ、さらば与えられん”ということもある。
学生の頃、大好きなマージャンのメンツが揃わなかったときでも、“誰かい
ないかなあー”と思っていると広い構内のなかから、ひょいと友人が現れ、マー
ジャン屋へ直行したことがよくあった。とにかく、狙いの絵が出てくることを念じ
ておこう。その日本画とは。。
★“山越阿弥陀図”(国宝、京都、禅林寺)
★“釈迦金棺出現図”(国宝、京博)
★“月次風俗図屏風”(重文、東博)
★長谷川等伯、“波濤図”(重文、京都、禅林寺)
★尾形光琳、“太公望図屏風”(重文、京博)
★与謝蕪村、“夜色楼台図”(重文、東博)
★伊藤若冲、“菜蟲譜”(栃木県葛生町立吉沢記念美術館)
★英一蝶、“布晒舞図”(埼玉県、遠山記念館)
★鈴木春信、“見立蟻通明神”(東博)
★勝川春章、“婦女風俗十二ヶ月図”(重文、MOA)
★横山大観、“游刃有余地”(東博)
★竹久夢二、“五月の朝”(竹久夢二伊香保記念館)
★福田平八郎、“漣”(大阪市近代美術館準備室)
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コメント
新年おめでとうございます、よろしくお願いします。
早速今日はBunkamuraポーラ美術館の展覧会行ってきます、時間があれば東横の展覧会にもと。
いづつやさん、情報がホントに豊富ですねー。
江戸東京にナポレオンが来るとはこれいかに?
情報はネットで集められているのですか?
投稿: oki | 2006.01.02 11:14
to okiさん
おけまして おめでとうございます。今年もよろしくお願いいたします。
Bunkamuraではじまったポーラ美術館展は昨年、箱根で見ましたから
情報リストに載せませんでした。本日は東博の初もうで展をみてきました。
展覧会情報は美術館のHPと雑誌、“芸術新潮”、訪問した美術館に
おいてあるチラシ、そしてブログ仲間から入手してます。HPは基本的に
は東京、神奈川がメインですが、千葉、静岡、京都、大阪、奈良、愛知、
兵庫にある美術館もチェックしてます。
美術館に置いてある他館のポスターやチラシは結構役に立ちます。
犬も歩けば棒にあたるですね。また、お気に入りに登録しているブログ
仲間から思わぬ情報が得られることも多いですね。ブログから効率的に
展覧会情報が入ってくるなんてちょっと前なら考えられなかったことです。
美術鑑賞にはいい時代になりました。ですから、こちらからも、入手した
情報は定期的にお流ししようと心がけています。渋谷の松涛美術館は
たしかoki さんの記事で知ったような気がします。
投稿: いづつや | 2006.01.02 19:06
新年明けましておめでとうございます。
バーク・コレクション展を楽しみにしています。
若冲の作品観たいです。
それに五島もまた行かなくては・・・
新年早々楽しみなこといっぱいですね。
「求めよ、さらば与えられん」
私もこの気持ち大切にして
観たい作品を心待ちにすることにします!
今年もどうぞ宜しくお願い致します。
投稿: Tak | 2006.01.02 19:08
to Takさん
あけまして おめでとうございます。今年もよろしくお願いします。
前半期待の展覧会はバーク・コレクション展です。曽我蕭白、伊藤若冲
の作品を今から心待ちにしてます。出光の歌仙展は何十年ぶりの
佐竹本の公開ですから、見逃せません。西洋画ではスイススピリッツ展
にでてくるセガンチーニ、藤田嗣治展と久しぶりのクレー展に期待してます。
求め続けてると、不思議に情報は向こうからやってきますね。観たいと
いう気持ちが伝わるのでしょうか、面白いですね。また、折をみて、オフ会
を企画してください。展覧会情報を皆で交換しあうのは楽しいですから。
投稿: いづつや | 2006.01.02 20:18
いづつやさん、新年明けましておめでとうございます。
去年はいづづやさんからたくさんの素晴らしい作品や本を紹介いただき、本当に感謝いたしております。今年も...などと密かに(実はとっても)期待しております(^^ゞ。どうぞ今年もよろしくお願いいたします。
で、リストの「須田国太郎展」は私も楽しみにしております。須田は西洋バロック絵画を模写研究したようで、バロック好きとして興味津々です。いづつやさんのご感想も楽しみです♪
投稿: June | 2006.01.06 03:16
to Juneさん
今年もよろしくお願いします。ネットのお陰で展覧会の情報が非常に
効率的に入ってくるようになりましたね。一人で集められる情報には
限りがあり、漏れもありますから、ブログで知り合った方の美術品
鑑賞談はとても役に立ちます。
須田国太郎の回顧展はまだみたことがないので楽しみにしてます。
画歴ついては例によって何も知りません。分かってるのは京都の出身
というのと黒の画家というイメージだけです。
投稿: いづつや | 2006.01.06 16:58
東京ベルリンのちらしもらってきました。
ものすごく大規模な展覧会のようで、岸田劉生はでるは、東京の「マヴォ」とロシア革命の影響はあるは、フルクサスはあるは、写真はあるは岡本太郎はでるはと現代芸術の総決算のような展覧会のようですねー。
主催が朝日ですか、チケット期待できず/笑。
投稿: oki | 2006.01.07 22:57
to okiさん
まだ、東京ベルリン展のチラシをみていません。HPにあるプレス
リリースを見ただけで、作品の情報が皆無ですから展覧会のイメージが
つかめません。
あらためてHPを開いてみますと、ドイツを代表する画家の名前がずらっ
と載ってます。ひとつ間違いがありました。エルンストはシュルレアリストの
マックス・エルンストではなく、キルヒナーのファーストネームでした。
ココシュカとかベックマンの絵に期待してます。
日本の画家では赤瀬川原平とか岸田劉生、川端龍子、岡本太郎も名
をつらねてます。どんな展示になるのでしょうか?
投稿: いづつや | 2006.01.08 15:37