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2006.01.26

戸栗美術館の伊万里焼展

284渋谷の松涛にある戸栗美術館は陶磁器の専門館。都内で陶磁器だけを展示してるの東博を除いては、ここしかない。白金台の畠山美術館も展示の中心は茶道具だが、いつも数は少ないが書や絵画の掛け軸が飾ってある。

ここを訪れたのは3回目。現在、“伊万里焼の茶道具と花器展”(3/26まで)を開催中。初期伊万里、古九谷様式、金襴手様式の茶碗、水指、花入、小鉢、徳利、盃などが80点あまりでている。

染付では青がよく発色した山水文の水指が4,5点ある。白地に青、茶色が映え
る“銹釉染付 松竹梅文 水指”が目を惹く。銹釉の茶色とともにハットしたのが
紺色の瑠璃釉の作品。瑠璃釉だけのものと瑠璃釉と銹釉で色を分けたものがあ
る。“瑠璃銹釉 瓶”は上の瑠璃釉の紺と下の茶色が上手く調和した優品。

右は文様、色の組み合わせでとりわけ惹きつけられた“青磁瑠璃銹釉 鷺龍文
 三足皿”。これには高度な技術が駆使されている。白磁をベースに型押しで文様
を表し、その文様に合わせて釉をかき分けている。見込みの地に緑色を帯びた
青磁釉、龍に淡褐釉、渦巻き文と鷺の後ろに見える青海波に瑠璃釉、もうひとつの
渦巻きに銹釉と手の込んだ細工が施されている。白磁の鷺とその周りを駆け巡る
龍のとりあわせははじめてみたが、見事な意匠に強く心をうたれた。

色絵では瓢箪の上に唐子が乗ってる水注が面白い。形で足がとまったのが十四面
に面取りをした高さ20cmの壷。丸い壷とは違った魅力がある。面のとりかたは
なかなか微妙。面が少なすぎると間延びがしてダメだし、また、多くとりすぎると一つ
の面が狭すぎてゆとりが無くなる。このあたりはパッとみたときの感覚なのだろうが、
うまくできている。

お気に入りの“龍文 菊花形鉢”や見込みに荒磯文様と呼ばれる波濤に躍る鯉を
染付で描き、周囲を色絵、金彩の唐草でうめた“荒磯文 鉢”は色絵磁器の華。
この前に立つといつも気持ちがハイになる。今回も多くの名品に出会った。まだま
だ陶磁器めぐりは終わらない。

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