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2005.12.27

バーナード・リーチの蛸図大皿

256東京国立近代美術館・工芸館で開かれている“近代工芸の百年展”(12/10~06/3/5)には名の通った陶芸家の名品が出品されてるが、常設の人間国宝のコーナーにバーナード・リーチのいい作品があった。

右の“蛸図大皿”。大皿の底面に存在感のある蛸の模様が力強く描かれている。これまでみたリーチの作品のなかでは、印象に残る一品である。

イギリス人陶芸家バーナード・リーチ(1887~1979)の陶器を多く所蔵して
るのは、民間では倉敷の大原美術館、渋谷の日本民藝館、京都の大山崎
山荘美術館、そして東近美・工芸館と京近美。ここ1年でみると、昨年10月に
日本民藝館で“バーナード・リーチとデイヴィッド・リーチ展”というのがあった。
デイヴィッドはバーナード・リーチの孫。

アサヒビールの初代社長山本為三郎のコレクションを公開している大山崎山荘
美にも河井寛次郎や濱田庄司とともにバーナード・リーチの作品が多くある。
濱田窯三代展のとき、その一部が展示してあった。館の図録に右の“蛸図大皿”
と同じガレナ釉でペリカンやグリフィンを描いた見事な大皿が掲載されている。
これらは来年2/15~5/14に開かれる“開館10周年記念展”に出品される
ので、また駆けつけようと思っている。民藝運動を支援した、大原孫三郎のリーチ
コレクションを観終わったので、ここの作品を鑑賞すればリーチは一段落する。

昔、ビデオ収録した日曜美術館のバーナード・リーチ特集でみると、この陶芸家は
ものすごく背が高い。長い足をまげて窮屈そうに轆轤を回していた。92歳まで生き、
日本語はぺらぺら。生まれたのは香港(1887)だが、出生直後に母を失い、日本
在住の祖父に引き取られ、京都や彦根で祖母に養育された。以来、死ぬまで
日本には13回来ている。

リーチの大きな業績は1920年、濱田庄司とともに祖国イギリスに赴き、イギリス
の伝統的な陶器スリップウェアを復興させたこと。“蛸図大皿”(1925)もその頃の
作品で、動物、植物、幾何学文などを生き生きと描いた魅力的な皿、鉢を数多く
制作している。

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