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2005.11.01

中国歴代王朝展

206京都駅にある伊勢丹デパートの7階に、美術館「えき」KYOTOというのがある。そこで、11/6まで“中国歴代王朝展”が開催されている。

他の美術館でやってるお目当ての企画展へ心がはやるまま、タクシー乗り場に向かっていたら、途中でこの展覧会を告知するチラシが目に入った。すぐ、これは8月頃、森美術館でやってた“中国・美の。。。展”だなと早合点し、東京では見逃した展覧会を是非ともリカバリー
しようと、美術館を回る段取りを修正した。

ここは新幹線に乗って帰る前に入館した。見終わるまでは森美術館と同じ展示内容
と思っていたが、案内の方から別の企画展だということを教えられた。3月、熊本県立
美でスタートし、これまで大分、鹿児島、新潟を巡回し、京都で10/6から公開され
ていた。このあとは、福岡アジア美術館にいくことになっている(来年1/2~2/19)。

出品作は中国の殷、、漢、、唐、宋に造られた青銅器、玉器、陶器、石彫、木彫
など100点あまり。森美術館のときも盛んに宣伝していた日本の国宝に相当する
“一級文物”が25点あるというから、なかなかの名品が揃っている。中国の美術品で
興味があるのは玉の作品と陶磁器。以前にも見た、玉衣が2点でていた。玉衣は皇帝
や貴族が亡くなったときにつくる葬式の用具であるが、玉片を繋ぎ合わせる金属
の糸は身分により、金縷、銀縷にわかれる。金縷、銀縷の玉衣を仔細にみると、
金縷のほうが使われてる玉の質が断然いい。細工も違い、金縷玉衣の目には真っ
白の玉が埋め込まれているのに対し、銀縷の目は他の茶色の玉片と変らない。

はじめてみる文物で感動したのが、右の“青銅製金銀象嵌紋屏風台座・鹿をくわえ
る虎”。戦国時代(BC4世紀~3世紀)につくられた工芸品としては最高傑作の
一つに数えられるという。ほかに犀(さい)と神獣のものがある。この3点が丸いターン
テーブルに載せられぐるぐる回っている。見事な作り物をこんな風にみせてくれるの
で、動物の体全体を細部までみることができる。

なかでもこの“鹿をくわえる虎”に惹かれた。金銀の象嵌で表された斑紋をもつ虎は
口で鹿の腰に噛みつき、右前爪で鹿の脚をつかんでいる。日本画でよく虎図を
みるが、他の生き物を捉えた虎にお目にかかったことがない。向こう側から
みると、鹿は虎の口から逃れようと、必死にもがいてる。弱肉強食の生々しい光景
をモテイーフにしたというのも驚くが、金銀象嵌の高い技でつくれた装飾的な紋様
や虎のリアルな造形に心が揺さぶられる。京都でこんな素晴らしい作品に出会うと
は夢にも思わなかった。My中国美術品のなかでは忘れられない一品になった。

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