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2005.11.24

ブランクーシ

224川村記念美術館の常設コーナーに展示してある作品の質の高さに驚いた。噂通り、名品が沢山ある。

歴代社長の眼力によるのか、センスのいい学芸員を揃えているためかわからないが、このコレクションは凄い。

レンブラント作の“広つば帽を被った男”はMOAにある“自画像”とともに日本にあるレンブラントではトップではなかろうか。モネの“睡蓮”は過去、他の美術館で開催された展覧会でよくみた。モネ展の常連になっている名品である。ルノワールで
は“水浴する女”がいい。シャガールは2点あった。“赤い太陽”と“ダビデ王の夢”。
目のパッチリした二人の女性が印象的な“赤い太陽”に魅了された。

現代絵画では、明るい色彩を使った幾何学的な模様が特徴のステラの絵画と
コラージュを是非みたかったのだが、今回は一点も無かった。残念。楽しみは次回に
とっておくことにした。でも、二つの作品が見事なリカバリーショットを放ってくれた。
その一つがモホリ・ナギ作、“スペース・モジュレーターCH1”。面白い構図をした
抽象絵画で、赤、緑、青の組み合わせが非常に綺麗。楕円形のなかに正方形が安
定よく収まり、画面の多くを占める赤の色面はクサマを連想させるような青や緑の
連続した点と美しく融和している。

もう一点は右のブランクーシが制作した抽象彫刻、“眠れるミューズⅡ”。ブランクーシ
は好きな作家。特にこの丁寧に磨かれたブロンズの作品に魅せられている。鳥を
イメージさせる“空間の鳥”シリーズと卵形の頭の作品はブランクーシの代名詞にな
っている。これらはNYのMoMA、グッゲンハイム、パリのポンピドーを訪問するとき
の楽しみの一つであるが、日本の美術館ではあまりお目にかかったことがない。
記憶してるのは福岡市美術館だけ。ブリジストン美にはブロンズではないが石膏の
傑作、プリミティブな“接吻”がある。

川村美でこんな素晴らしい“眠れるミューズ”に会えるとは全然期待してなかった。
極端に単純化されたミューズの卵形の頭がごろっと支持体も無しに置かれている。
鼻筋とわずかにへこんだ口だけでミューズの顔を表現しているが、眠ってる感じは充分
に伝わってくる。そして、磨きあげられた表面からでる光沢が魅惑的。ブランクーシ
の代表作の一つを見せてもらった。川村記念美術館に感謝。

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