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2005.10.01

狩野芳崖

179住友コレクションを収蔵する泉屋博古館分館に行くことが多くなった。9/23から11/6までの“近代日本画展”のお目当ては東山魁夷と狩野芳崖の絵。

この展覧会の存在を知ったのはつい最近のこと。名前を知らない関西系の日本画家の作品が多いのでトータルの期待値はそれほどでもなかったが、チラシに載ってる東山魁夷の“スオミ”と狩野芳崖の“寿老人”が気になってしょうがなかったので、この近辺にある美術館を
まわったついでに館の中に足を踏み入れた。

“スオミ”は期待通りの名画。フィンランドに点在するスオミがはるか遠くまでみえる
大自然を、東山魁夷の持ち色青で詩情豊かに表現している。洋画はもう一枚
ある魁夷の絵だけで他は皆、日本画。

狩野芳崖が描いた右の“寿老人”は大きな絵。コンデイションがとてもいい。この絵
は美術館のパンフレットに載ってるくらいなので館自慢の作品である。タイトルに寿
がついてるのは吉祥尽の伝統的な画題を描いてるため。梅樹の根元に腰掛ける
寿老人、その後ろに鹿、老人が持ってる杖の先には頭を地上近くに下げた鶴、
そして、鶴のすぐ上に蝙蝠(こうもり)がいる。老人の顔とか指の爪の描き方をみると、
奇想の画家、曽我蕭白の画風に似てなくもない。

狩野芳崖はこの最大級の絵で雪舟風の力強い筆致で老人や岩肌を描いている。
大きな絵ということと意外にも曽我蕭白を連想させるところに驚かされた。近代
日本画の父と呼ばれる狩野芳崖の絵を見る機会が少ないが、思わぬところに
インパクトの強い絵があった。

このほか、橋本雅邦の“春秋山水”も見ごたえ充分。雅邦の絵は5点でている。
また、平福百穂(ひらふくひゃくすい)のいい絵がある。東近美にもある“堅田の一休”
は味わい深い作品。その横にある“夏景山水”にも足がとまる。予想以上に満足度
の高い作品の数々であった。財閥系コレクションはやはりレベルが高い。

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コメント

すっごい老人だねえ

投稿: ヴぉ | 2005.10.07 21:34

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