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2005.10.09

プラート美術の至宝展

183先週、損保ジャパン東郷青児美術館で開催中の“プラート美術の至宝展”を見てきた。

9/10からはじまったのは知っていたが、行くかどうかは半々だった。が、2週間前の新日曜美術館で紹介され、聖帯伝説が絵になってるというので、俄然興味が涌き、訪問する気になった。

西洋画と長く付き合うようになって、キリスト教徒ではないが、キリストの話や
聖書についての知識を増やそうと、キリスト関連の本を折にふれ読んできた。
で、プラートの町のシンボルになってる聖帯がわが身を引っ張ってる感じがした。
また、大好きなボッティチェリの師匠であるフィリッポ・リッピの絵は見逃せ
ないなーという思いがどうしても消えなかったことも確か。

地図でプラートを探すと、フィレンツェの北西15kmのところにある。ルネサンス
のころはフィレンツェの一地区になっている。聖帯伝説とは。。。死んで天に召さ
れる聖母マリアが使徒トマスに被昇天のしるしとして、身につけた帯を授ける。
この聖帯がその後、いろいろな人に渡り、最後に保管してたプラート人の
ミケーレが死を目前にして、これを大聖堂に遺贈するところで話は終わる。

聖母や聖人の聖遺物は信じるかどうかは横に置いて、いろいろあるが、マリア
の帯の話ははじめて知った。聖帯伝説を描いたプレデッラ(裾絵)が最初に
展示してある。プレデッラというのは、教会にある祭壇画の主パネルの下に嵌め
込まれてる小型画面のこと。金箔で装飾し、板の上に聖帯伝説の各場面が
鮮やかな赤、緑、青で描かれている。

もうひとつのお目当て、フィリッポ・リッピの右の絵は期待値以上の名画。大きい
こともあり、感動した。場面は聖母マリアがトマスに聖帯を授けるところ。トマスの
周りでは、聖女アルゲリータ(左端)や聖グレゴリウスらがこれを見守っている。
聖女アルゲリータは、フィリッポ・リッピがプラート滞在中に誘惑した修道女
ルクレツィアに似せて描いたらしい。リッピが描く女性の特徴である反った美し
い鼻、細くとがった顎、うすい唇がみてとれ、ボッティチェリの繊細でみずみずしい
感じのする女性とよく似ている。リッピは1452~1466年の長きにわたってプラ
ートにいたが、ボッティチェリはここで15歳のとき弟子入りしている。

この絵で一番驚かされるのは、マリアや聖女、聖人の衣装、そして冠につけら
れてる宝石の質感の高さ。このテンペラ画の威力を見ただけでも、ここへ足を運
んだ甲斐があった。会期は10/23まで。

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コメント

いづtづやさん、良い展覧会でしたね。
聖帯の描かれたリッピの画が堂々としていたので圧倒されました。
もう一度「拝観」に行ってくる積りです。
拙レポートは↓
http://cardiacsurgery.hp.infoseek.co.jp/Children051.htm#0509015

投稿: とら | 2005.10.13 21:14

to とらさん
なにげなく見てた新日曜美術館の展覧会情報でこの展覧会が
紹介され、急にこの聖帯を見なくてはと新宿に出かけました。
リッピの絵、おっしゃる通り、いい絵でしたね。見逃さずに良かったと
NHKに感謝してます。

投稿: いづつや | 2005.10.13 23:23

ついに広島に巡回してきました。
いつ行こうかと思っているうちに最終日前日に駆け込みました。
あれだけの作品を日本に運んできたというのがスゴイことですよね。

わけあって私の方からはTBできませんが、こちらの記事をリンクさせていただきました。

投稿: リセ | 2006.02.21 09:15

to リセさん
フィリッポ・リッピの大作が見ごたえがありましたね。リッピは大好きなボッティ
チェリの師匠ですから、見逃すわけにはいきませんでした。これほどいい絵
をみれれば充分です。リセさんもお楽しみになって何よりです。

投稿: いづつや | 2006.02.21 16:48

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プラート美術の至宝展 ―フィレンツェに挑戦した都市の物語― 会期:2005年9月10日(土)〜10月23日(日) 休館日:月曜日(10月10日は開館) 入館料:一般1000円、大学・高校生600円、小中学生無料 開館時間:午前10時〜午後6時(金曜日は午後8時まで) 場所:〒160-8338 新宿区西新宿1-26-1安田火災海上本社ビル42F TEL:03-5777−8600 ホームページ:http://www.sompo-japan.co.jp/museum/ ... [続きを読む]

受信: 2005.10.19 16:04

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  出品した最近作です。テンペラ技法による幻想画です。今年の五月から六月、銀座の [続きを読む]

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