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2005.09.10

エルミタージュのマチス

165世界美術館紀行で紹介されたエルミタージュ美術館の後編を見た。今回はロシア人コレクター、セルゲイ・シチューキン(1854~1936)が集めたマチスの作品にスポットを当てていた。

エルミタージュを訪れる前、NHKで昔、放送された美術館シリーズのエルミタージュのビデオを回し、事前に必見の名画をチェックしておいた。それでマチスのコレクションは世界有数であることを知った。現在、ここにはマチスの作品が
60点あるという。その37点がシチューキンが所蔵してたもの。

マチスの絵は近代絵画の2つの部屋に飾られている。右の“ダンス”、“音楽”、
“赤い部屋”、“家族の肖像”、“会話”、“画家の妻の肖像”、“立っている緑衣の
モロッコ人”、“アラブの喫茶店”。。。色彩の魔術師と言われたマチスの傑作が
ずらっとある。これは圧巻。平面的な画面に赤、青、緑、黄色が輝いている。

一番感動したのが“ダンス”。これを見る前、同名の絵をMoMAでみた。
MoMAのほうが先に描かれ(1909)、その後、エルミタージュのが制作されて
いる(1910)。5体の裸体が踊る構図は同じだが、一人々の表現、色の組み
合わせは断然、後の方がいい。エルミタージュのは裸体が赤になっている。

使われてる色はたったの3色。空の青、丘の緑、人物の赤。この鮮明な色調に
魅了される。5人が赤で描かれることによって、ダンスが激しく、躍動感に溢れて
るように見える。肌色の人間をなぜ赤にするのか?この絵を見てると、逆に
赤でなくては絵が成り立たないとさえ感じてくる。マチスがはじめた色彩革命
の虜になっている。絵に力があるというのはこんな作品のことを指すのだろう。

マチスに関しては、エルミタージュのマチスが最初のエポックだとすると、2番目
のそれは昨年あったマチス展(西洋国立美)。そして、今年また、日本にマチス
のいい絵がやってくる。それは、10/22から東京都美術館ではじまる“プーシ
キン美術館展”に出品される“金魚”。シチューキンコレクションはエルミタージュ
とプーシキンに分けられ、この絵はプーシキンに飾られている。“金魚”が見ら
れるなんて夢のよう。開幕が待ち遠しい。

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コメント

こんにちは
私はこの絵は観たことないのですが、MoMAのダンスが大好きなんです
あれみたさに、MoMA展は何度も行ったくらいなので、もっと良いというこちらもみたいですね~
あの構図の上手さ、躍動感感動でした
あれも色彩が見事だと思うのですが、こちらはどんな感じかな・・
本物観ないと本当には分らないのが辛いところです

投稿: えみ丸 | 2005.09.13 14:07

to えみ丸さん
エルミタージュにあるダンスでは、裸体が赤で描かれて、より色彩が
強烈になってます。それと肢体の表現がMoMAのより丁寧で、ダンス
にあわせた筋肉の動きが見られます。マチスの色は年の経過とともに、
マイルドになっていきますが、この頃はこれぞフォービズムというくら
い色が輝いてます。ここの作品をみるとよく分かります。

是非お出かけ下さい。エルミタージュ美術館に関心をお持ちの方には、
いつもここの美術品の素晴らしさを宣伝してます。

投稿: いづつや | 2005.09.13 15:51

マチスの色は、あれほど鮮やかなのにくどくはなくて輝いていますね・・
色の透明感や量のバランスかなと考えます

>是非お出かけ下さい
日本に来たならすぐに出かけるのですが・・(^^;

投稿: えみ丸 | 2005.09.14 20:05

to えみ丸さん
マチスの色はおっしゃるようにくどくないですね。心に感じるものを
ストレートにだそうとするからでしょうか。この絵は人間讃歌のよう
に思えてきます。このダンスが日本にやってきたら最高ですね。
この秋プーシキンの“金魚”がくるんですから、期待しましょう。

投稿: いづつや | 2005.09.14 21:43

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