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2005.09.03

千葉市美術館の浮世絵展

158千葉市美術館で今日からはじまった“写楽・歌麿と黄金期の浮世絵展”をみてきた。今回は館所蔵の展示なので料金は200円しかとらない。作品は約100点。

ここが浮世絵の名品を持ってることは承知しているが、本物にお目にかかるのははじめて。MOAの場合、目玉は春信と歌麿であったが、この展覧会の見所はチラシに大きく載っている写楽の役者絵と歌麿の美人画。

写楽については、1995年、東武美術館の“大写楽展”で代表作をほとんど見せ
てもらったので、それ以後は求めるという美術鑑賞に一番必要な姿勢が失せ、写楽
へのテンションは下がり気味。ここでは悪役の“三代目大谷鬼次の江戸兵衛”など
5点でていた。江戸兵衛のイモリの足のような手にぎょっとする。展示替えがあり
9/27からは別の2点が加わる。

お目当ての歌麿はいい絵がずらっと並んでいる。点数はMOAより多い。版画が10点、
狂歌絵本が12点、肉筆画が2点。歌麿らしい艶っぽい美人画に満足。欲を言えば、
MOAにあったようなうっとりする一枚が欲しかった。一番の収穫は狂歌絵本の
“潮干のつと”に会えたこと。狂歌絵本では“画本虫撰”、“潮干のつと”、“百千
鳥狂歌歌合”の三部作が有名。“画本虫撰”は昨年、太田記念館で見た。ここの
美術館も所蔵している。

“潮干のつと”は貝にちなんだ狂歌に歌麿が絵をつけたもの。タイトルは“潮干狩り
の土産”という意味。1見開きに6首あり、それに対応する貝の絵を6種ずつ描い
ている。貝は全部で36種。歌の部分を紙で覆うと貝図鑑になる。あし貝、蛤、
あやこ貝などが実にリアルで、つい手を出したくなる。歌麿の美人画は天下一品だが、
虫や鳥、貝の絵もすばらしい。巻頭には右の潮干狩り、巻末には二枚貝を合わせ
て遊ぶ貝合が夫々描かれている。この潮干狩りはほんとうにいい絵。遠くをこん
なに小さく描く風景画をみたことない。そのため広々とした空間になっている。

太田記念館でも歌麿の美人画プラス風景画に感動した(拙ブログ2/8)。喜多川歌麿
という絵師の絵心と高い技にただただ感服するばかり。尚、展示は10/16まで。

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