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2005.09.04

出光美術館の琳派と京焼展

159琳派の作品が展示されるというのを見聞きするとそわそわしてくる。出光美術館の“琳派と京焼展”では、すぐ野々村仁清の茶壷や尾形乾山の陶器がまた出てくるだろうなと想像しながら、ひとりでに足が帝国劇場の隣に向かう。

今回のテーマは京の雅と都のひとびと。あまり広くない会場は京焼、宗達、光琳のコーナーに分けられている。

雅な京をあらわすものとして洛中洛外図、祇園祭礼図、阿国歌舞伎図の大きな
屏風がある。画質がちょっと悪いが、当時の京都の建物、風俗、人々の楽しみが窺が
える。俵屋宗達の作品は既に鑑賞済みのものが多かった。お気に入りは“伊勢
物語 武蔵野図色紙”と飼い猫のようなユーモラスな虎が描かれている墨絵の
“龍虎図”。この虎は有名な長澤芦雪の“虎図”同様、愛嬌がある。

“四季花鳥図屏風”などとともに仁清の色絵陶器の名品がある。いつも感動する
“色絵芥子文茶壷”のほか、びっくりするほどモダンな意匠の“色絵扇面散文茶碗”
に魅せられる。また、小品ではあるが、鶏などを造形した香合にも目がとまる。
はじめてみる尾形光琳の作品がいくつかあった。特に惹きつけられたのが“芙蓉
図屏風”。金地に芙蓉の葉の緑が映えている。流石、光琳ならではの構成と色使い。

“蹴鞠布袋図”の前に立つと思わず、ニヤニヤしてしまう。小林太市郎によると、これ
は光琳の自画像。何を喜んでいるかというと、お金をしこたま儲けたから。膨らん
だ袋に小判がどっさり詰まっている。天才芸術学者、小林は面白い絵解きをする。

光琳の弟、乾山のいい色絵角皿があった。“色絵定家詠十二ヶ月歌絵角皿”は、
定家が月毎に詠んだ花と鳥を見込みに描いた揃い物で、右のは12月の皿。早梅の
下に鴛鴦(おしどり)がいる。前にもこの角皿をみたが、いつも気持ちがよくなる。
それまで陶器の絵というのは装飾にすぎなかったが、乾山は絵や書を角皿に持ち
込んだ。絵のテキストは定家の歌や漢画。光琳と違い、乾山は教養人で平安以来の
伝統的な文学や剛健な漢画、書をたしなんだと言われる。乾山の作品は奥が深い。
満足度150% 尚、この展覧会は10/30まで。

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コメント

はじめまして。

よくわからないけど、センスの良いブログだと思います。

芸術には関心があるのですが、あまり深くはわからないので、参考にさせてもらっています。

投稿: 流風 | 2005.09.05 11:57

to 流風さん
はじめまして。書き込み有難うございます。美術全般を広く浅く、
楽しんでるのですが、日本美術では琳派の作品を愛好してます。
尾形乾山の角皿が大変好きなんです。これからも宜しくお願いします。

投稿: いづつや | 2005.09.05 15:48

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