« 奥田小由女の人形 | トップページ | 俵屋宗達の関屋澪標図屏風 »

2005.09.13

加守田章二展

168東京ステーションギャラリーで開催中の加守田章二展を見てきた。陶芸家、加守田章二の作品はまだ馴染みがなく、これまで2回しかお目にかかってない。

東京国立近代美術館・工芸館の平常展で時たま見る程度だったのだが、5月益子を訪れたとき、陶芸館で浜田庄司の大皿の隣に凄く印象に残る加守田章二の作品があり、以後この陶芸家の名前と作品を強く意識するようになった。

チラシを読むと、加守田章二は1983年、50歳を前に白血病のため夭折し、多くの
ファンに惜しまれたという。当時、加守田章二に縁がなかったので、陶芸界にお
けるショックの大きさを窺い知ることができないが、今回、その幅広い作品群、意表
をつく抽象文などをみて、陶芸界にとって今でも大きな損失のように思われた。

初期の陶器では須恵器風の大きな灰釉大鉢がいい。また、縄文時代の土器
を彷彿させる表面が曲線文で凹凸のある皿や壷にも惹きつけられる。岩手県の
遠野市で制作されたもので、手びねりで紐状に細く伸ばした粘土を輪積みにして成形
している。根気のいるシンドイ作業なのではなかろうか。全部で10点あるが、曲線
のうねり具合や歪みが器体の形で変わり、一つ々が個性的な作品に仕上がっている。

右は色の組み合わせと紋様が気に入った“彩色壷”。この黒、緑、白が組み合わ
さった波状文は一度見たら忘れられないくらいインパクトがある。アクセントになってい
る色面の境界線の上にある丸い小さな穴も面白い。最後のコーナーには、大柄な
四角や菱形文を深い青や緑、黒、朱で彩色した明るい作品が並んでいる。その中
に尾形乾山が制作したモダンなデザインの“色絵紅葉文壷”が重なって見える
壷があった。

加守田章二の言葉にいいのがある。“自分の外に無限の宇宙を見るように、自分
の中にも無限の宇宙がある”。心になかでは新しいデザインや陶器の形が次から
次へと湧き出てきたのだろう。鬼才と呼ばれるのがよくわかった。なお、展示は
10/23まで。

|

« 奥田小由女の人形 | トップページ | 俵屋宗達の関屋澪標図屏風 »

コメント

連休の初日に、東京ステーション・ギャラリーに行き、宇宙的なアートをエンジョイしてきました。

感想記は下記です。
http://cardiacsurgery.hp.infoseek.co.jp/JA05.htm#050917

投稿: とら | 2005.09.20 03:27

備前焼 湯乃郷窯オンラインショップ

備前焼特有の奥深さ、力強さ、それは言葉では言い表せません。私は今、陶芸の勉強中ですがその作品が良いか悪いかは人それぞれだと思います。私の選んだ作品を是非一度見てください。その内、私の作品が並ぶ日を夢見ているだけの備前焼ネットショップ店長でした。

http://egsweb.sv1.allin1.jp

他の商品もメールマガジンでどんどん紹介します。一緒に、陶芸の道を進みたいと夢見ている人は、店長山本宛にメール頂ければうれしいです。

まだまだ見難いページですが、コンテンツ増築中ですので、将来的には意見交換なども出来たらいいなって思ってます。

投稿: 湯乃郷窯 | 2005.09.20 14:14

to とらさん
加守田章二の作品を堪能しました。売れっ子になってからのこの作家
の人気は尋常ではなく、相当数の追っかけがいたそうです。作品も
すぐ売れ切りになったとか。デザインが縄文から東南アジア、アフリカ風、
いもむし模様と多彩ですね。とくにびっくりしたのは最後にあった
尾形乾山を思わせる壷です。これには参りました。

投稿: いづつや | 2005.09.24 16:27

to 湯乃郷窯さん
以前、広島で備前焼の凄くいい展覧会があり、抽象的な作品に魅せら
れたのですが、加守田章二の紋様、器体の形にも同様の感動を覚えました。
この陶芸家の作品に会えたのは大きな喜びです。

投稿: いづつや | 2005.09.24 16:39

コメントを書く



(ウェブ上には掲載しません)




トラックバック

この記事のトラックバックURL:
http://app.cocolog-nifty.com/t/trackback/65878/5928741

この記事へのトラックバック一覧です: 加守田章二展:

» 加守田章二展 [雑感ノート]
東京ステーションギャラリーで [続きを読む]

受信: 2005.09.24 11:09

» 加守田章二展 [雑感ノート]
東京ステーションギャラリーで [続きを読む]

受信: 2005.10.11 21:41

« 奥田小由女の人形 | トップページ | 俵屋宗達の関屋澪標図屏風 »