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2005.08.19

セミやトンボの思い出

148今、住んでる家の周りにセミは沢山いるのだが、トンボは見かけない。小学校の頃はトンボ獲りとセミを捕まえるのが夏の遊びのかなりのウェート占めていた。

セミの場合、透明の羽をもった熊ゼミを追っかけ回した。あぶらゼミよりだいぶ大きく、鳴き方は“シャムシャム、、、”と威勢がいい。とまった木に抜き足、差し足で近づき、網でさっと獲る。寸前で逃げられることも多いが、かっこいい姿の
熊セミを手に入れたときの喜びは格別。

盆を過ぎるとつくつくぼうしの鳴き声がかしましい。つくつくぼうしはのんびりして
おり、手でよくとった。このセミは逃げるとき、なぜか水っぽいものをかける。中国山
地をクルマで走ると、ひぐらしのカナカナという鳴き声が至る所でするという感じだった。

トンボ獲りのハイライトは銀ヤンマ。これを獲るのは難しい。そこで、色々作戦を立
てる。小さいながらも一生懸命考える。まず、場所。河沿いや普通に飛んでるのを捕
まえるのは至難の技。これは無理なので、近くにある長方形をした蓮が生えてる
貯水池のようなところで待機する。銀ヤンマはある一定間隔でここへやってくる。面白
いことに、銀ヤンマはこの貯水池を四角に回る習性をもっている。そして、角のところ
でちょっと停止して、また次の角っこに向かっていく。このわずかに停止するところ
を狙ってトンボ網をひょいとかける。

だが、この方法は効率が悪い。そこでもっと確実な獲り方を考える。その方法とは。。
これは高等戦術も含んでいる。ときたま、銀ヤンマのつがいが貯水池にやってくる。
このつがいのメスを捕まえ、オス獲りの武器にする。オスの銀ヤンマが飛んできた
とき、糸で結んだメスをぐるぐるまわすと、オスはこのメスと交尾をしようとする。このと
きを逃さず、さっと捕まえるのである。メスの銀ヤンマを手にするといくらでもヤンマ
がとれる。だから、つがいが現れるともう、興奮状態で必死になって追っかけた。

メスがいなくてもちょっと工夫すれば、偽メスをつくることができる。きゅうりとかかぼ
ちゃの黄色い花を、捕まえたオスの青い胴体に塗り、メスの黄色い胴体に見せかけ
るのである。この効果は大で、本物のメスと錯覚して、オスはやってきて交尾しようと
する。これは本物のメスとは違うと気づいて、メスから離れようとする瞬間を捕まえる。
これで何匹捕まえたことやら。あの頃はこんなトンボ獲りに夢中だった。

右の絵は速見御舟が描いた“菊花”。白と黄色の菊の周りを赤トンボが飛んでいる。
昨年秋、目白にある講談社野間記念館であった日本画展にこの絵が出品された。
速水は蟲(むし)が好きで、トンボ、蝶、蛾、蜘蛛、カマキリなどを描いている。
超写実力で観る者をあっとさせる御舟の生き物にはいつも惹き込まれる。

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コメント

>メスがいなくてもちょっと工夫すれば、偽メスをつくることができる

なるほどそんなテクニックがあったのですね(笑)面白い。

雪舟の菊花はいいですね。こんな絵が一枚我が家にあったらいいなあ(笑)

投稿: seedsbook | 2005.08.23 14:32

to seedsbookさん
子供のころの遊びを今、振り返りますと、それなりに工夫していたな
と思います。偽メスを作るというのは独自のアイデアというわけでは
なく、周りの皆から教わったりで、トンボ獲りの技を共有してました。
速水御舟の菊花はとても気に入ってる絵です。

投稿: いづつや | 2005.08.23 17:42

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